まとまった額を投資したいとき「一括投資」と「ドルコスト平均法」のどちらを選べばいい?
予期せぬ臨時収入など、まとまった額の資金を投資できるときは重要な二択の決断を迫られます。 それは、一度に全額投資する(一括投資)か、時間をかけて分割投資する(ドルコスト平均法:DCA)かです。 その決断をするために投資の「秘訣」を知りたいですか? 残念ながら「そんなものはない」というのが正確な回答です。 どちらの戦略にもそれぞれメリットがあり、ほかの投資と同様に、最終的には投資する人のリスク許容度によるからです。 一括投資とドルコスト平均法のどちらを選ぶべきか、その選び方についてご説明します。
一括投資とは?
一括投資とは、手元の資金を分割して投資するのではなく、全額を一度に投資することです。 Experianによると、一括投資はドルコスト平均法よりも、株式では75%、債券では90%の確率で高いパフォーマンスを上げています(ただし、将来の市場パフォーマンスを予測する方法はなく、過去のデータは将来の結果を保証するものではありません)。 その理由は簡単で、市場は長期的には上昇する傾向があるからです。市場から資金を引き上げておく期間が長ければ長いほど、潜在的な利益を逃す可能性が高くなります。 迷ったときは、「長期的に資金を市場においておくほうが投資の開始や終了のタイミングを計るより重要だ」という昔からある投資の格言を思い出しましょう。 市場の変動に耐えられるなら、つまり、残高が上下する様子を傍観していられるなら、一括投資は長期的に大きな利益をもたらす可能性があります。
ドルコスト平均法とは?
投資の初心者や一般的にリスクを避けたい人には、ドルコスト平均法(DCA)が「相場のタイミングを図る」というストレスを回避するのに役立ちます。 ドルコスト平均法とは、一定の金額を定期的に投資することです。たとえば、一度に100万円を投資する代わりに、毎月約8.5万円ずつ投資します。 収益を最大化できるわけではありませんが、投資後に市場が下落しても、ドルコスト平均法だと後悔を最小限に抑えられるのです。 一括投資と比較すると、ドルコスト平均法は、投資したい収入を定期的に得ている投資家や、市場の下落時にパニック売りをしてしまう可能性のある投資家、あるいは、安全で体系的なアプローチを好む投資家に適しています。