化粧下地は日焼け対策になる? 日焼け止めにまつわる4つの疑問を専門家が解説
「フェースザフューチャー」のクリニックリーダー、キンバリー・メッドは、「2024年の調査によると、英国のわずか22%の人しか毎日SPFを使用しておらず、8%のみが日中再度塗り直しています」と話す。 「天候に関係なく毎日日焼け止めを塗ることは重要です。UVAとUVBの光は、肌細胞のDNAにダメージを与え、シワや小ジワなどの早期老化、色素沈着やシミ、そして皮膚がんを引き起こします」
【疑問1】ケミカルorミネラル由来かについて
日焼け止めはケミカルなものとミネラルの2種類に分かれる。サム・バンティング博士によれば、「化学由来の日焼け止めは紫外線を吸収するスポンジのように機能し、ミネラル由来の日焼け止めは紫外線を反射するものが多いです」 なお、バンティング博士は、湿疹や皮膚炎、酒さなどの敏感肌の人にはミネラル由来のものをすすめている。敏感肌やニキビができやすい肌の場合、単に日焼け止めだけでなく、成分全体を考えることが重要だ。 「毛穴を詰まらせず、香料を使用していないものがおすすめです。ナイアシナミドなどの成分を含む日焼け止めは、肌のバリア機能を支え、ニキビをケアする助けになります。SPFが他の効果も提供する場合、毎日使用する習慣をつけやすくなります」
【疑問2】適切な使用量とタイミングは?
「日焼け止めが与えるUVAやUVBのバリア機能は、肌にどのくらい厚く塗るかに関係します。研究によると、ほとんどの人は推奨される量の4分の1しか使用していません」とファッシヒ博士。顔に塗布する日焼け止めの適切な量は、製品を指2本の長さ分。これが、顔全体をカバーするのに十分な量とされている。 「最低でもSPF30(理想はSPF50)を使用し、太陽に当たる20分前にたっぷりと塗りましょう。多くの人は、特に日差しの強い日、日焼け止めを塗る前に焼けてしまっています。それでは遅すぎます。ダメージはすでに起きていますよ」
【疑問3】化粧下地は日焼け止め代わりになる?
スキンケアとメイクの世界が融合する中で、多くのブランドが下地にSPFの機能を追加しているが、ファンデーションや化粧下地に含まれるSPFは実際の効果よりもマーケティングのためのものが多いのだとか。 「メイク製品に含まれるSPFは、あくまでもサブとして機能します。一般的な日焼け止めの上からさらに、化粧下地を塗る方が良いですね」 「また、SPF入りのメイク下地を、一般的な日焼け止めと同じ分量で塗ることはおすすめしません」と、メッドは解説する。
【疑問4】塗り直しの頻度はどれくらい?
ファッシヒ博士によると、日焼け止めを塗り直す頻度は活動や露出によるのだとか。 「例えば、日差しの少ない冬の日やオフィスにいる場合は、朝に1度塗るだけで十分です。しかし、春や夏の日に1日中外にいる場合は、2~3時間ごとに塗り直しましょう」