初の朝夕2部制! プロ注選手も要チェック‼ 2024年夏の高校野球がさらに面白くなる10の注目ポイント
■ポイント② 身長190cm前後の大型投手に注目 日本人の体格が欧米の水準に近づいているためか、今や身長180㎝台の高校球児でも「大型選手」とはいわれなくなった。そして今年は全国で190㎝前後の有望投手が続出している。 今大会ナンバーワン右腕と目される今朝丸裕喜は188㎝。それを超えるインパクトがあるのは、東海大相模のエース左腕・藤田琉生だ。198㎝の上背はバレーボールをしていた両親譲り。バレーボールのスパイクを打つことで、腕の振りの矯正に役立てていたという。 好投手を複数擁する智弁和歌山には197㎝、104㎏と縦にも横にも大きな中西琉輝矢(なかにし・るきや)がいる。今夏はリリーフ中心に登板し、自己最速の149キロを計測した。 以前までは「大型選手=不器用」というイメージがあったが、大谷翔平(現・ドジャース)の出現以降は薄れた感がある。藤田も「あいつはデカいから動けないと思われるのは嫌なので」と俊敏性を養ったそうだ。 ■ポイント③ 来年のドラフト候補、2年生スターに注目 今大会には2025年のドラフト戦線をにぎわせそうな2年生の有望投手が多い。中でも森陽樹(もり・はるき/大阪桐蔭)、福田拓翔(東海大相模)、石垣元気(いしがき・げんき/健大高崎)、宮内渉吾(みやうち・しょうご/中京大中京・愛知)の4右腕は「ビッグ4」と呼びたい好素材だ。 森はプロスカウトの間で早くも「ドラフト1位有力」という声が挙がるほどの逸材。190㎝、86㎏とたくましい肉体で、最速151キロの快速球はチームメイトから「ピストルの弾丸みたい」と評されている。今夏の大阪大会決勝では15奪三振の快投で甲子園出場に花を添えている。 福田は明石ボーイズ(兵庫)から神奈川へとやって来た本格派右腕。最速150キロの快速球は打者に向かって加速する体感の球質でプロのスカウト好み。スライダー、フォークなどの変化球の精度も高い。 石垣は身長177㎝と4人の中で最もサイズは小さいが、最高球速は154キロと世代トップをひた走る。今春のセンバツ決勝で先発し、8回1失点と初制覇に大きく貢献した。今大会は故障でメンバーから外れたが、2年生左腕・佐藤龍月(さとう・りゅうが)との二枚看板は来年まで甲子園の名物になりそうだ。 宮内はベールに包まれた大型右腕だ。193㎝の高身長から最速149キロのストレートを投じる未完の大器。チーム内に最速149キロを計測した3年生左腕の中井遥次郎(なかい・ようじろう)らがいたこともあり、今夏は登板機会が限られた。甲子園でデビューを果たせるか。