銀行員の友人に「株式投資」について聞いたら、「銀行員は株式投資ができないから教えられない」と言われた!“お金のプロ”なのに、なぜ教えられないの? 理由を解説
銀行員の友達に株式投資について教えてほしいと頼んだものの、「銀行員は株式投資ができないから、教えることはできないんだ」と言われたら、銀行員といえばお金のプロなのに、株式投資を教えられないなんて本当なのか? と疑問に思う人は多いのではないでしょうか。 今回は、その理由と銀行員がどのように資産形成をしているのか、求めるべきアドバイスについて解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
株式投資がわからないのではなく、わかっているけど教えられない
銀行員はお金のプロであり、さまざまな金融商品を顧客へ提供しています。商品ラインアップには、投資信託などの資産形成に関する商品も存在します。そのため、個別株式に関する知識を十分に持っている銀行員も多いでしょう。 しかし、銀行員の業務の特性上、さまざまな情報が入って来やすい立場であることから、個別株式については個人への提案は禁止されており、教えることもできません。情報とは、通常では知りえない、もしくは一般公開される前の上場企業の業績や重要な計画などの内部情報です。 これらの情報は株価にも大きな影響を与えうる情報であり、これらの機密情報を使って個別株式の売買をすると、「インサイダー取引」という違法行為になります。例えば、一般公開される前の企業の買収情報などを銀行員の業務上の立場で知り、その情報をもとに関連する個別株式の売買を提案することなどはインサイダー取引にあたります。 たとえ友人だとしても、これらの情報を踏まえてアドバイスをしてしまうと、同様にインサイダー取引にあたるため、具体的なアドバイスはできないのです。
銀行員は自身の個別株式投資の売買も制限されている
銀行員は、業務で得た機密情報を使用してインサイダー取引をする危険性があることから、顧客への提案だけでなく、自らの資産形成として個別の株式投資の売買をすることを禁止されている場合が多いです。これは銀行に限らず、証券会社など金融機関において適用されます。 中には、購入してから一定期間は売却できないなどの制限を設けることで、投機的な短期売買を禁止してインサイダー取引を防止しつつ、銀行員の個別株式の売買を許可している金融機関もあります。