<街ぶら>天王寺動物園・カバのおやつタイム人気 ── 目の前を歩いて大きなお口「ア~ン」
カバのエサやりは毎日午後1時10分~30分の間 THE PAGE大阪
1月1日に「開園100周年」を迎えた大阪市天王寺区の「天王寺動物園」。大阪を中心に関西では誰もが知る老舗動物園だが、昨夏に元TVチャンピオン動物園王が「動物園改革担当部長」に就任したり、昨年12月に園の動物を大阪市営地下鉄車内に出張させ「動物園列車」を運行するなど、明らかにこれまでの同動物園とは違った「メモリアルイヤー」を意識した動きが話題となっている。今回は、そんな同動物園を訪ね「迫力がありすぎ」と人気の「カバのおやつタイム」の裏側などに潜入した。
いつもきれいなカバのプール。清潔さ保つ秘密は?
天王寺動物園にはカバが2頭いる。1983年10月に同動物園で生まれたテツオくん。そして、メスのティーナちゃんは、あいらしい表情が印象的な看板スターでもある。 ある日の午後1時10分ごろ、カバ舎を訪ねてみると多くの人が「カバ観察プール」の様子を見つめる。よ~く見ると、透き通った水槽でテツオが目と耳や体の一部を水面から出し、なにかを待っている様子が伺える。「カバもこのくらいの時間になると、腹時計でわかるんでしょうね」と同園担当課長代理で獣医師の今西隆和さん。なるほど、お待ちかねの「おやつ」の時間というわけだ。 そこでプールの水面をみて、ひとつ思った。ちょっと前に見た時はにごっていたのに、知らない間に透明の水になっている。今西さんによると、これは常に「ろ過循環」させているからだという。 「ここでは中学校のプール2杯分くらいの水があるんですが、これを常に38回転させる『ろ過循環』をしてるんです。だから、フンなどがたまってもきれいにしてくれるんです」と今西さん。また、水槽にはティラピアという魚もおり、それがカバの角質やフンも食べており、水質向上を維持できるという。 カバといえばアフリカのイメージがるため「この冬の寒さは大丈夫?」と今西さんに質問すると「実はこの水はポイラーで暖めています。水温は23度を保っているので、寒い日だと湯気がたったりしてますよ」と笑顔で教えてくれた。