正直「縦折り」する意味はあるのか?折りたたみスマホ常用者が最新機種を使って感じた真価
近年、スマートフォン市場で存在感を増す折りたたみ機種は、そのユニークな特徴によりこれまでにはない新しい使い方を提案しています。今回は、折りたたみスマートフォンを日常的に使用している筆者が、モトローラの最新機種「razr 50」を実際に試用。見えてきた特徴と魅力を紹介します。 【画像】真新しいけど魅力がイマイチわからない方も多い?進化した最新機種をフォトレビュー(全14枚)
縦折りと横折り…似て非なる折りたたみスマホ
折りたたみスマートフォンの現在の市場には、大きく分けて2つの方向性が存在しますが、世間で最も想像されやすいのは、サムスンのGalaxy Z Foldシリーズに代表される「横折り」タイプです。このタイプは、開いた際に7~8インチの大画面となるもので、小型タブレット(8.3インチ程度)に迫る表示領域を実現します。 筆者はこの横折りを普段使用しており、コンパクトさと大画面を兼ね備える点に魅力を感じています。活用する用途は多岐にわたり、文書作業や動画視聴、マルチタスクなど開けばタブレットに近い使用感が得られます。 一方、横折りに対する「縦折り」では、従来の携帯電話(ガラケー)を想起させる折りたたみ方式を採用しています。こちらは10万円以下での製品も展開されており、20万円を超える横折りに比べ手軽ですが、大画面ではないため、特段その折り曲げることへの魅力を感じられませんでした。
モトローラが新型発売「全面大画面」で魅力度アップ
そんな縦折りスマホの最新機種として、レノボ傘下のモトローラ・モビリティ・ジャパンは今年9月に「razr 50/50s」を発表しました。高級感のあるヴィーガンレザー仕上げを採用し、美麗な筐体を持つ本機は、外側に3.6インチの大型ディスプレイ、内側に6.9インチの有機ELディスプレイを搭載しています。価格は13万円ほど。 モデル名の通り、razr 50は昨年発売の「razr 40」の後継機で、前モデルからの最大の進化点は、外側のディスプレイサイズが挙げられます。3.6インチという大型化により、折りたたんだ状態でもほぼ全てのアプリが快適に使用可能になり、魅力度が格段に増しました。 画面構成はメインディスプレイと独立しており、アプリは原則何でも開くことができます。主な用途としてはレコーダー、電卓等の簡易的な操作や電話の受信、メッセージの確認などの日常的な操作を想定していますが、PayPayや楽天Pay等のQR決済も、本体を開くことなく完結できます。 ディスプレイのサイズは胸ポケットに入るクレジットカード大であり、片手にもすっぽり覆うことができるため操作性は案外悪くありません。とはいえ、テキスト入力やそれ以上の操作を行うのは「できなくはない」ものの、かなり使いづらい印象です。