『デッドプール&ウルヴァリン』北米でNo.1に返り咲き ライオンズゲートの不発続く
『デッドプール&ウルヴァリン』が、公開5週目にして北米週末ランキングのNo.1に返り咲いた。前週1位で初登場した『エイリアン:ロムルス』は、残念ながら1週かぎりで2位に下落、ハリウッドでは先の読めない映画興行が続いている。 【写真】ついに共演を果たしたデッドプールとウルヴァリン マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『デッドプール&ウルヴァリン』は、8月23日~25日の3日間で1830万ドルを記録。前週比わずかマイナス39%と、いまだ堅実な興行を継続しており、北米興収は5億7720万ドル。世界興収は12億1130万ドルで、MCUとしては『アイアンマン3』(2013年)を抜いて史上第7位となる見込みだ。本年公開作品としては『インサイド・ヘッド2』に次いで第2位となった。 一方、同作から北米首位の座を奪っていた『エイリアン:ロムルス』は、もともとのシリーズ人気や作品の高評価、そして『デッドプール&ウルヴァリン』が公開からしばらく経過していることから、しばらくは1位に君臨するかと思われたが、今週は3日間で1620万ドルと大きく数字を落としている。 前週比はマイナス61.4%とやや大きいが、ハリウッドの大作フランチャイズにはよくあること。前作『エイリアン:コヴェナント』(2017年)がマイナス71%という暴落を見せたことに比べると善戦したが、それでもやや惜しい結果となった。とはいえ、世界興収は2億2543万ドルと好調。『エイリアン』シリーズの復活を証明したことに変わりはないだろう。 第3位は前週に続き、ブレイク・ライヴリー主演の恋愛映画『It Ends with Us(原題)』。この週末は北米市場全体の興行収入が9400万ドルにとどまり、今夏ワースト3に入る不入りとなった。大きな原因は、期待の新作2本がともに伸び悩んだことだ。 第4位『Blink Twice(原題)』は、『ファンタスティック・ビースト』シリーズや『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022年)などの俳優ゾーイ・クラヴィッツによる監督デビュー作。3日間の興行収入は732万ドルで、期待されていた数字幅の最も低いところにかろうじて収まった。 本作は、テック業界の富豪にプライベート・アイランドへと招かれたウェイトレスの女性が、富豪の友人たちと楽しい時間を過ごしていたところ、奇妙な出来事に巻き込まれる心理スリラー。出演者にはチャニング・テイタム、ナオミ・アッキー、クリスチャン・スレーター、アドリア・アルホナ、カイル・マクラクラン、ハーレイ・ジョエル・オスメントと新旧スターが揃った。Rotten Tomatoesでは批評家スコア77%、観客スコア68%とまずまずの評価だ。 製作・北米配給はAmazon・MGMで、配信リリースもそう遠くないと考えられる。製作費は2000万ドルとローコストなので、劇場興行の不振が大きな痛手になることはないだろう。海外配給はワーナー・ブラザースだが、日本公開は決まっていない。