東京在住ですが、結婚のため彼氏の住む「地方」へ引っ越すことになりました。「年収500万円」ですが、東京と同じ水準で生活できますか?“生活費”はどれだけ違うでしょうか?
結婚を機に、お互いの仕事の都合や遠距離恋愛などの理由で、引っ越す人もいるでしょう。相手が30歳で年収500万円の場合、東京では「そこそこ」の生活水準かもしれませんが、地方では意外と「ゆとりある」暮らしが待っているかもしれません。 本記事では、地方と東京で暮らす場合の物価や生活費、暮らし方の違いなどを解説します。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
物価と生活費の違い
まず、地方と東京での物価や生活費の違いについて見ていきましょう。 ■東京の物価は全国1位 総務省が公表している、2023年の消費者物価地域差指数調査によると、図表1のとおり東京都の物価は全国で最も高い水準にあります。全国平均を100とした場合、東京は104.5となっており、平均を上回っています。 一方で、地方都市はほとんどが97~99前後で、最も物価が低いとされているのが指数95.9の鹿児島県です。 図表1
総務省統計局 消費者物価地域差指数 小売物価統計調査(構造編)2023年(令和5年)結果 ■東京都と地方の生活費を比較 次に、月々にかかる生活費を東京都区部と地方とで比べてみます。前記の物価指数が最も低い鹿児島県と比較することとします。 総務省統計局が2023年に行った「家計調査報告(家計収支編)」を基に、2人以上の世帯(勤労世帯)の月ごとの消費支出の比較は図表2のとおりです。 図表2
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)都市階級・地方・都道府県庁所在市別を基に筆者作成 図表2を見ると、東京都市部の生活費の合計は、36万5747円で鹿児島市の28万9548円と比べると、その差は7万6199円です。1ヶ月で8万近くも支出額が違うと、生活にゆとりができそうですよね。 中でも、食費や教育娯楽費について差が目立ちます。鹿児島市の食費は約7万4000円ですが東京都支部は約10万円で、2万円以上も高くなっています。教養娯楽費も同様に2万円ほど差があります。 これには東京都と地方では物価の違いがあるほか、外食の機会が東京の方が多いことも影響していると考えられます。ランチやディナーの価格設定も東京都区部より地方の方が安いことが想定されます。 住宅の家賃についても、東京都の賃貸マンションより地方の方が価格水準は低く、地方は東京都の半分以下で借りられることも多いようです。