「お前顎でかいな」心ない言葉に約10年マスクが手放せなかった“顎変形症”の女性「最終目標は顔面に囚われなくなること」
「本日で25歳になりました。私の生い立ちをどうぞ」と自身のこれまでの写真とともに投稿されたXに、「かわいすぎる」「成長の過程が素敵」などのコメントが寄せられているトカゲさん。中高時代はご自身の顎が原因で、クラスの男子から心ない言葉をなげかけられることもあったといいます。「顎変形症」と診断されてから手術にいたるまでの4年あまりの葛藤や術後のコンプレックスへの向き合い方について話を聞きました。 【写真】下顎前突に絶望も…術後は「美人確定」「とても短くなっている」変貌を遂げたトカゲさん
■術後の周囲の反応「1番仲良くしている友人は泣いていた」
――幼少期からの変化に驚きとともに「かわいい」と反響がありましたが、ご自身としてはどう感じていらっしゃいますか? 「率直に嬉しいです。人生で『可愛い』と言われることがなさすぎて、慣れていないため面と向かって言われると困惑もありますが、可愛いと言われること自体は率直に嬉しいです」 ――術後、ご家族の反応はいかがですか? 「反応をもらえる身近な家族は姉だけなんですが、姉は私の今までのコンプレックスを知ってくれていたので手術を楽しみにしてくれていました。 手術直前のLINEで『私は今までの顔も大好きだったよ。けどトカゲが幸せなのがいちばんだ』とメッセージをくれていました。術後も『別人だね~』や『可愛い』とは言ってもらえますが、家族だからか、術前術後で反応が変わることはなかったです。親戚には、手術のことは伝えていますが、術後誰とも会っておらず、年代も上の方ばかりなので反応が心配です」 ――ご友人たちからは、どんな言葉をかけられましたか? 「高校時代の友人は、みんなびっくりしていました。異性の友人にも『変な意味ではなくて、可愛くなったね』と言ってもらえて普通に嬉しかったです。1番仲良くしている友人は術後初めて会ったとき泣いていました。私の顔が変わったということで泣いたというよりは、手術の痛みやDTの辛さを想像して泣いていたそうです」 ――ご自身の顎変形症の手術の過程などを赤裸々にSNSで公開されていますが、どういったきっかけで投稿をはじめられたのですか。 「私が顎変形症を知ったのはXからでした。その方はもうアカウントがないのですが、当時術前術後のビフォーアフターのポストが拡散されていて、美容整形ではなく顎変形症の治療なのだと知りました。そしてその方の過去ポストを見て、同じコンプレックスを持ちながら『術後自信を持った』『人生が変わった』ような姿にとても感動しました。その方のツイートを見てからすぐに顎変形症の相談の予約を各地で入れ、診断を受けたと同時に今のアカウントを開設しました。 私と同じように顎にコンプレックスを持っている方はたくさんいると思うし、まだそのコンプレックスが『顎変形症』という診断名がつく病気だということを知らない人もたくさんいると思います。そういった方に向けて発信を続けています」