オーガニックコットンは、本当にサステナブル?
オーガニックコットンを選ぶときの目印
・Global Organic Textile Standard(GOTS)認証 有機農業で栽培された原料を使用し、環境と社会に配慮して加工・流通されたことを示す認証。原料のコットンがオーガニックであることだけでなく、収穫から流通までのすべての過程において環境的・社会的に配慮され、ほかの製品との混合がないように管理されていることの目印になる。また、GOTS認証取得のためには、児童労働、強制労働などの禁止はもちろんだが、コットン農家の生活賃金の計算や生活賃金を支払うための計画の策定が必要となることもポイントだ。 ・Organic Content Standard(OCS)認証 原料から最終製品までの履歴を追跡し、それがオーガニック繊維製品であることを証明する認証。製品の混合や汚染がないように整えられた管理体制、オーガニック繊維の含有率を消費者に保証する基準だ。OCS認証をとるためには、すべての製造過程におけるトレーサビリティの確保が必須となる。GOTS認証同様、第三者の目によって審査がなされる。
これらの認証以外にも「コットン・イン・コンバージョン」「トランジショナル・コットン」「プレオーガニックコットン」などと呼ばれる、オーガニックコットンへ移行期間中のコットンを選択することも、農家を支える手段になる。伊藤忠商事とkurkkuは一人でも多くのコットン農家のオーガニックコットンへの移行を支えるために、プレオーガニックコットン(POC)プログラムを立ち上げた。現在では、このプラグラムを通して、50以上のブランドに移行期間中のコットンや移行期間を終えたオーガニックコットンが使用されているという。ほかにも、パタゴニアでは移行期間中のコットンを購入する動きをウェブサイトで公表し、同コットンを使用した最初のウェアを2020年春に発表している。