阪神・湯浅投手、再起誓う 昨夏に難病手術、リハビリ順調 三重・尾鷲出身
【尾鷲】阪神の湯浅京己投手(25)=三重県尾鷲市出身=が、国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」から再起を誓う。開幕前の実戦復帰を見据え「リハビリは順調。2月のキャンプから全体練習に合流できる」と前を向いた。 昨年は難病の影響で春先から右足の感覚まひなどに悩まされた。8月下旬に「胸椎黄色靱帯骨化切除術」を受け、長いリハビリ生活に突入。手術から四カ月が経過し「右足の感覚はだいぶ改善してきた」と明かした。 先月からブルペン投球も再開。昨年末までは30球、年明けからは連投解禁で50球を投げ込むなど、段階的に強度を上げている。右足に重点を置いたトレーニングが奏功し「全力投球に近い状態」まで仕上がった。 一方、手術前の「右足や脇腹をかばいながらのフォーム」がいまだ癖になっている。体への負担を極力減らそうと「球にロスなく、素直に力が伝わる投げ方」を追求。体の扱いが上達していることを実感するという。 2022年に45ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手賞を獲得したが、最終的に「あそこに戻すという感覚は一切ない」と強調。制球力に満足しておらず「自分に上限はない。日々アップデート」と燃えている。 昨季は4年ぶりの1軍登板なしに終わり、今季は藤川球児監督の下で巻き返しを図る。開幕1軍と勝利の方程式入りを目指し「任された場面でしっかり抑え、少しずつ信頼を勝ち取りたい」と新体制での覚悟を示す。 沖縄で約10日間の自主トレーニング後、2月のキャンプはリハビリ組で迎える。「昨年どんな時でも応援してくれた方への恩返しがしたい」とした上で「チームのリーグ優勝、日本一奪還に貢献する」と力を込めた。
球団施設離れ沖縄自主トレ
○…リハビリ期間の選手が球団施設を離れて自主トレを敢行するのは異例。11月の気温が下がった日に右足のしびれが再発したといい、沖縄の温暖な気候で患部の症状を抑える狙いがある。
石伊捕手との対戦「楽しみ」
○…中日に入団した石伊雄太捕手(24)は、尾鷲市の軟式野球チーム「尾鷲少年野球団」在籍時のチームメート。昨年末には久々に再会した。「対戦が楽しみ。全力で抑えにいく」と意気込む。