超絶技巧!両腕のないアーチェリー選手が15回中14回満点をたたき出し悲願の金メダル獲得!パリパラリンピック
パリパラリンピックのアーチェリー男子に出場したアメリカのマット・スタットマン選手(41)。生まれつき両腕がないスタッツマン選手が挑んだ4度目のパラリンピックで初の金メダルを獲得しました。 【写真13枚】まさに神業!腕のないアーチェリー選手が見せた超絶技巧を見る
4度目の挑戦で悲願の金メダル
今大会、アーチェリー男子個人コンパウンドに出場したアメリカのマット・スタッツマン選手。彼には生まれつき両腕がありませんが、幼い頃から足を使って日常生活をこなしており、車の運転もできます。 スタッツマン選手は、右足の指の間に弓を挟んで構え、補助器具とあごを使うスタイルで矢を放ちます。持ち前の精密な技術で初めて出場した2012年のロンドン大会では、銀メダルを獲得しました。 パラリンピックのアーチェリーはルール自体はオリンピックとほぼ同じですが、障害の内容や程度に応じて一部ルールを変更、用具の工夫も認められています。 使用する弓によって種目が分かれており、スタッツマン選手はその中でも小さな力でも引けるよう先端に滑車の付いた弓を使う「コンパウンド」に出場しています。 また「コンパウンド」では直径80センチの的を50メートル先の距離から狙います。 スタッツマン選手は、今大会の1回戦で、同じく両腕がないメキシコの選手と対戦。アメリカオリンピック・パラリンピック委員会によると、パラリンピックのアーチェリー競技で両腕がない選手どうしが対戦したのは初めてのことだそう。 1回戦を無事勝利し、その後も勝ち進んだスタッツマン選手は、銀メダルを獲得したロンドン大会以来3大会ぶりに決勝に進出。相手は東京大会で銅メダルを獲得した中国選手です。 途中相手にリードを許す展開となりますが、15回のうち14回で満点の10点をたたき出す超絶技巧を披露し、149対147で見事勝利しました。 41歳4度目の挑戦で悲願の金メダルを獲得したスタッツマン選手は、試合後に次のロサンゼルス大会は目指さないことを改めて明らかにしました。 最後の大会で磨き上げた技術を見せつけたスタッツマン選手に世界中から賛辞が送られています。
めざましmedia編集部