過去最多、被害額8億円の投資詐欺 グループ指示役を逮捕 茨城県警
茨城県警は12日、経済アナリストの森永卓郎さんらをかたって金取引の投資を持ちかけ、県南地域に住む会社役員の女性(71)から現金計8300万円をだまし取ったとして、中国籍の自称会社役員、温●(●は火へんに卓)麟容疑者(34)=東京都墨田区亀沢4丁目=を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。 この被害女性をめぐっては県警が今年4月、森永さんや実業家の堀江貴文さんをかたる投資詐欺に遭ったと発表。県警によると、被害総額は今回の8300万円を含め計8億900万円にのぼっていて、SNSを使った投資詐欺による被害額としては全国過去最多だという。 県警組織犯罪対策1課などによると、温容疑者は昨年10月から今年4月にかけ、詐欺グループの他のメンバーらと共謀し、LINE上で森永さんやその助手を装い、「月に85%の利益が期待できる」などと女性に金取引の投資を持ちかけた。昨年12月11日と18日の2回、県南地域の駅構内で、女性から現金を手渡しで受け取り、だまし取った疑いがある。 福島県警が今年5月、別の詐欺事件で温容疑者を逮捕。押収品などから、今回の事件への関与が浮上したという。温容疑者は、指示役の一人とみられる。(古庄暢)
朝日新聞社