「日本は効率的で、クリーンだった」パリ五輪の内情に米記者が“本音” 東京五輪との比較論も「私は東京に甘やかされた」
多くの熱狂、そして論争を生んだパリ五輪はいかなる大会だったか。現地取材した米記者が赤裸々な感想を綴った。 【画像】選手たちから苦情が殺到! パリ五輪選手村の全容をチェック 大会終了まもない現地時間8月15日、米ニュースサイト『Business Insider』のマンシーン・ローガン記者は「パリ五輪からちょうど帰ってきたが、期待とは全く違っていた。私を最も驚かせた7つの酷いこと」と銘打ったリポートを掲載。その記事内で3年前の東京五輪との比較を展開した。 NPOのイベントオーガナイザー兼ライターとして2大会連続で五輪に関わったローガン記者は、「驚くことにアメージングな経験だった」と東京五輪を絶賛。新型コロナの感染拡大などの影響で制約も多く、何より無観客で実施された大会だったが、「日本は効率的でクリーンで親切だった」という。 だからこそ、世界的な大都市であり、コロナ禍も過ぎたパリでの五輪には「まあまあな期待を持っていた」と論じるローガン記者は「残念なことにパリは私の想像し、期待をしたものに近づくことすらなかった」と一刀両断。交通機関の不便さ、ビザの手続きなどホスピタリティ面を含めたあらゆる観点から今大会が満足のゆくものではなかったとした。 大会期間中に利用した宿泊施設が主催者から提供されたリストから1泊200ドル(約2万9860円)のホテルを選んだという同記者は、「あれだけの暑さにもかかわらず、どこに行ってもほとんどエアコンがない」と断言。「ホテルの部屋で耐え難い暑さを経験した」と嘆く。 さらにメディアに配られる試供品についても言及。東京五輪ではリュックやタオル、ノートパッドにペン、クッションなど豊富に提供されたと明かすローガン記者はパリではコカ・コーラの水筒だけしかもらえなかったと告白。「私は東京に甘やかされた。日本人の気前の良さに基づき、今大会はスーツケースにゆとりを持たせていたが、もらえたのは水筒だけだ。何もないよりはマシだが、感動はしなかった」とユーモラスに振り返っている。 より大きな感動を得られると想定されていたパリ五輪。その内情は、外国人記者にとってはシビアなものとなったようだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]