ポルシェカレラカップ ジャパン第8戦/第9戦に“初めて尽くし”の佐藤万璃音がスポット参戦「横にドアが開くレーシングカーは初めて」
8月2~4日、静岡県の富士スピードウェイでスーパーGT第4戦が開催されるが、その併催レースとして開催されるポルシェカレラカップ ジャパン(PCCJ)に、大物ドライバーがスポット参戦する。今季WEC世界耐久選手権、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)で活躍する佐藤万璃音だ。 【ポルシェ911 GT3 Cupをドライブし笑顔の佐藤万璃音】 最速のワンメイクレースのひとつとして長年スーパーGTやF1日本グランプリの併催レースとして開催されているポルシェカレラカップ ジャパン。今季は全6大会11戦で開催されており、8月2~4日のスーパーGT第4戦の併催では、第8戦/第9戦が開催される。そのエントリーリストのなかに記された驚きの名が万璃音だ。 今シーズンはWECでユナイテッド・オートスポーツのマクラーレン720S LMGT3エボをドライブするほか、ELMSでLMP2を駆る万璃音だが、WEC第5戦サンパウロで表彰台を獲得した後はサマーブレイクで帰国しており、7月7~8日には全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦も訪れていた。 そんな万璃音のもとに、PONOS RACINGから連絡が届いたという。ふだん、PONOS RACINGはPCCJでチーム代表でもある辻子依旦がドライブしているが、この週末は出場せず、ドライバーを探していた。 オファーを受けた万璃音は、ユナイテッド・オートスポーツに確認をとり、出場を快諾した。ただ、実は2015年からヨーロッパで単身活動していた万璃音は四輪では日本国内のレースを戦ったことがない。9月のWEC富士戦を見据え、少しでも富士を走る経験が欲しいというのもオファーを受けた理由のひとつだが、7月30日にはなんと富士スピードウェイのライセンス講習会を初めて受けた。 さらに、サマーブレイクでの帰国だったことから、今季使用していた装備品が手元になかった。幸いFIA-F2時代に使っていたヘルメット等があったことから、これを使い7月31日から週末に向けた走行を開始した。 富士も初めてなら、PCCJで使用されるポルシェ911 GT3カップの経験もない。「横にドアが開くレーシングカーに初めて乗りました(笑)」というのも万璃音らしいところ(フォーミュラはドアがなく、マクラーレン720S GT3もLMP2も上方に開く)。 今シーズンのPCCJは伊東黎明が抜群のスピードをみせ全戦全勝を飾っているが、“初めて尽くし”のPCCJ挑戦となる万璃音がどうトップ争いに加わってくるか、楽しみにしたいところだろう。 [オートスポーツweb 2024年07月31日]