東海オンエア・しばゆー復帰 激動の一年を経て、改めて感じた圧倒的な“存在感”
2024年10月12日、人気YouTubeグループの東海オンエアが、活動11周年を祝した動画を投稿した。長年YouTube界のトップを走り続けてきた東海オンエアだが、2023年10月から2024年3月まで活動を休止。その後は3月15日からしばゆーを除いたメンバー5人で活動を再開した。これほどまで長い休止期間は東海オンエア史上初めてとなり、経歴のなかでももっとも激動の1年だったのではないだろうか。 【写真】1年ぶりに本格復帰をしたしばゆーの様子 メンバーも「グッときてるわ」 安定した人気を誇り、YouTube界で絶対的な地位を築いてきたグループなだけに、この出来事に衝撃を受けたファンも多かっただろう。だが活動11年目のスタートとともに、療養期間を経たしばゆーがついに復活を果たした。 今回は改めて振り返るしばゆーの魅力、そして東海オンエアのチーム力について振り返っていきたい。 ・やはり大きかったしばゆー“不在の穴” しばゆーはギャグセンスが飛び抜けたオチ担当で、1番メンバーや視聴者の爆笑を引き起こす人物でもある。考え方や発想もほかのメンバーと比べ、特に個性が光っており、飛び道具的な立ち位置であった。だが意外に冷静な一面もあり、たびたび見せる頭の良さなどのギャップも、ファンの人気を集めていた要因だろう。だからこそ、そんな存在感のあるしばゆーが抜けた穴は大きかったのではないだろうか。 メンバーの虫眼鏡が運営している個人チャンネル・虫コロラジオでも「しばゆーがいないっていうのはけっこうしんどかった」と語っている。数あるYouTubeグループのなかでも企画力が強いことで知られている東海オンエアだが、5人で活動している期間“しばゆーありきのネタ”が撮影できないというもの歯痒かったようだ。 そんな替えの効かない存在であることに変わりはないのだが、しばゆー不在のあいだ5人で活動を続けていた様子からは、チームの地盤の強さを感じる。6人という人数の多さもあるとは思うが、変わらず動画を投稿し続けることで、しばゆーの帰る場所を作って待っていることが視聴者にもしばゆー自身にも伝わっていただろう。 そしてしばゆー復帰を宣言した11周年動画では、リーダーのてつやが「動画に出ていくきっかけにしていこう」と、改めてこの場を用意したことを説明。「(しばゆーが)東海オンエアの活動をしていないせいで逆に元気がなくなってくる」といったことから、このタイミングで徐々に出演をしていくことになったのだという。精神的にも回復を遂げ、グループの活動=元気の源になるというサイクルがしばゆーのなかに生まれた事実が、ファンにとって嬉しいことなのではないだろうか。 とはいえ初っ端からガンガン動画に出演していくわけではなく、リハビリ的に徐々に活動復帰していくというのが、グループの結論のようだ。そんなしばゆー復活1本目の動画は、“ただ普通に旅行をする”というVlogに決定した。普段は練られたネタ企画を撮影することが多い東海オンエアだが、この動画においては特別にほかのメンバーもカメラをあえて気にすることなく、自然体で撮影を行っていた。 復帰動画とはいえなんてことない旅行動画ではあるのだが、視聴者の満足度はかなり高いよう。もともと東海オンエアの1番の武器は“内輪ノリ”による掛け合いだ。そこに企画力や個人の強さなどが掛け合わさって、長年トップを走り続けてきた。極論練られたネタがない状況でも動画の満足度は高い。コメントからも「のびのび心地よく過ごしてる姿を見てるだけでも良いコンテンツ」「あと5年くらいしたらもう旅行系youtuberになってくれてもいいくらい東海の旅行動画好き」といった声もある。 この特徴は、YouTubeを長く続けるうえでは非常に強い武器でもある。年を重ねて体を張る企画が難しくなったとしても、面白い動画を提供できる保証がある。改めて、東海オンエアのYouTubeグループとしての強さを再認識した瞬間でもあった。 ・改めて感じる存在感 そして旅行動画冒頭では「やぁどうも!」というお決まりのフレーズで始まる挨拶が6人分あることに、感動した視聴者も多いだろう。これにはメンバーも「嬉しい~!」「グッときてるわ」と、改めて6人で活動することに感動している様子だ。 1年ぶりの撮影ということもあり、しばゆーは少し恥ずかしそうにしてはいたものの、道中で放つ「あれはヌーブラ島じゃよ」「逆フィジカルギフテッド」といった独特な言葉のチョイスはやはりしばゆーだ。グループ内ではお笑い担当の立ち位置ではあるのだが、ガンガン盛り上げるというよりは、ボソッと漏れた一言が笑いを掻っ攫うことが多く、この独特な“おもしろ”をまた味わえたことによって、帰ってきたのだということをより実感させた。 しばゆーは、画面にいてくれるだけで「いつか何かしてくるだろう」という期待感が上乗せされる。そんな存在がまた帰ってきてくれたことに、改めて嬉しさを感じる。同時に、ここまで大きな出来事があってもふたたび活動を再開している様子を見ると、今後はよほどのことがない限り東海オンエアは大丈夫だろうと思わせてくれた。10年のときを経て30代に突入した6人。これからどんな景色を見せてくれるのだろうか。
はるまきもえ