高校野球、91年前の熱戦再び 中京大中京と明石「伝説の続き」
高校野球ファンに語り継がれる試合の決着は―。91年前の夏、甲子園球場(兵庫県西宮市)で行われた全国大会で延長二十五回の激闘を演じた愛知・中京商(現中京大中京高)と兵庫・明石中(現明石高)。歴史を受け継ぐ両校の現役生が6日、名古屋市で“伝説の続き”を実施し交流した。 1933年8月19日、全国中等学校優勝大会の準決勝では中京商が1―0でサヨナラ勝ち。今回は二十五回裏の1点を「0」とし、0―0の二十六回無死一、二塁からタイブレーク形式で再開。二十七回に仲健太郎選手のサヨナラ打で中京大中京が再び勝利した。殊勲の3年生は「打席に立つ重みで足が震えた」とかみしめるように話した。 春夏を通じて甲子園大会史上最長の4時間55分に及んだ熱戦。わざわざ“続き”をした理由は結末が失策絡みでどちらも打点なしだったから。両校OBから「後味が悪い」「すっきりとした形で勝敗を」との声が上がり、今回の記念試合で決着させる運びになった。