ラグビーW杯戦士”闘将”リーチは新型コロナ自粛中にヤフオクで買った41キロダンベルと愛娘との縄跳びで自主トレ
昨秋に日本で開催されたラグビーワールドカップで悲願のベスト8へ進出した日本代表のキャプテンで、トップリーグの東芝ブレイブルーパスに所属するリーチ・マイケルが、17日にウェブ形式で実施された合同取材で、新型コロナウイルス禍に見舞われているいま現在の心境を語った。 ワールドカップの熱気と興奮が引き継がれる形で、今年1月に開幕したトップリーグは過去にない盛り上がりを見せていた。しかし、感染拡大の一途をたどっていた新型コロナウイルスの影響を受けて、2月22日および23日に行われた第6節を最後に中断。1カ月後の3月23日にシーズンの打ち切りが決定し、5月下旬に開催される予定だった第57回日本選手権も中止となった。 「選手だけではなくて、ファンの方々も非常に残念がっていると思います。もう少しやりたかったという思いもありますけど、一番大事なのは命なので、正しい判断だったと思っています」 愛してやまないラグビーが日常生活から突然なくなり、自分たちの手で手繰り寄せたブームを確固たる文化として定着させる、という使命感を背負って臨んだシーズンも不成立になる。再び日本代表が招集される6月および7月のテストマッチシリーズ開催も不透明な状況になっても、リーチは「ラグビーができないストレスは、それほど感じないですね」と穏やかな笑顔を浮かべた。 「10年ぐらいトップ(レベル)のラグビーをやってきたなかで、なかなか時間を取れなくてできなかったことをやっている。なので、すごく充実した毎日を送っています」 東海大学2年生だった2008年11月のアメリカ代表戦で初キャップを獲得。以来、バックローの大黒柱として日本代表に欠かせない存在となり、2014年4月からはキャプテンを拝命。3度目のワールドカップとなった昨秋の日本大会へ向けては、2019年に入ってから実に240日間もの合宿を敢行。ラグビー以外のほぼすべてを犠牲した成果が、日本中を熱狂させた破竹の快進撃だった。