ラグビーW杯戦士”闘将”リーチは新型コロナ自粛中にヤフオクで買った41キロダンベルと愛娘との縄跳びで自主トレ
ジョセフヘッドコーチからポジションごとのリーダーに指名されていた稲垣啓太、姫野和樹、流大、田村優、松島幸太朗ら9人とは、近日中にビデオ通話アプリ『Zoom』を使ったミーティングを開催。新型コロナウイルス禍において、さまざまな情報を交換する予定になっている。 「日本代表として、層を厚くしていかなければいけないと思っている。素晴らしい大学生も多く出てきているし、彼らにどれだけいい経験を積ませていけるのかも大事になってきます」 伸び盛りの若手たちが加わり、ラージグループのなかで競争意識が煽られる状況が再出発を期す日本代表を成長させると、リーチは新型コロナウイルス禍を乗り越えた先の未来を見すえた。そして、見えない敵との戦いの渦中にある日本で、合言葉的に使われているのが『ONE TEAM』となる。 昨年のユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞にも輝いた、数えて9度目の挑戦となったワールドカップで歴史を鮮やかに塗り替えた日本代表のチームスローガンだったことは、あらためて説明するまでもないだろう。 キャプテンとして率先垂範して『ONE TEAM』を具現化させたリーチは、新型コロナウイルスとの戦いで日本が一体化するための心得をこう説いた。 「一人ひとりが責任をもって行動する。そして、トップに立つ人間の言うことにしっかりと従う。そうすれば、ひとつのチームになれる。加えて、常に自分が取った行動を見直す必要もある。1週間や1日をレビューしながら、正しい行動を取っていくことが一番重要かな、と。ちょっと(自粛に)慣れてきて、ニュースも見なくなってきて、油断したあたりが最も危ないし、怖いと思うので。すごく難しいことだけど、できるだけ家のなかにいる。クラスターになるようなところにはいかない」 東京や大阪など大都市圏の7都府県に発令されていた緊急事態宣言が、16日からは全47都道府県へ一気に拡大された。予断を許さない状況が続いていくなかで、未踏の世界だったベスト8へと通じる扉を初めてこじ開けるために何度も積み重ねられた、『ONE TEAM』になるためのさまざまな精神が、新型コロナウイルスを乗り越えるための戦いでも求められるとリーチはエールを送った。 (文責・藤江直人/スポーツライター)