「人にはない能力で効果的な救助活動を」 消防が災害救助犬と合同で訓練
大規模災害時の対応力を高めようと、和歌山市消防局とNPO法人災害救助犬ネットワーク(東京都)は5日、和歌山市加太の和歌山県消防学校で、災害救助犬と連携して捜索や救助を行う訓練を行った。 市と同法人は8月に防災協定を結んだことから、今回初めて合同訓練を実施。大規模な地震が起き、土砂崩れによって建物が埋まったり、多数の家屋が倒壊したりする被害が出た-という想定で行った。 訓練では、被害が広範囲に及ぶことから市が同法人へ救助犬の出動を要請。現場に到着した救助犬が倒壊した建物周辺を捜索すると、間もなく行方不明者が建物内にいることを発見し、ほえて知らせた。その後、中消防署の高度救助隊員が、建物内の状況を確認するために画像探索装置などの機材を活用しながら、救助活動を行った。 訓練に参加した同署の加森寿典消防司令補(37)は「初めての取り組みだったが、救助犬には人にはない能力があり災害時には効果的な活動ができると感じた。災害に備え連携を深めていきたい」と話した。