全英女子OP優勝は世界304位ポポフの”史上最大下剋上”…海外メディアは「おとぎ話」「病との戦いもあった」と衝撃
AIG“全英“女子オープンの最終日が23日に当地で行われ、世界ランク304位のソフィア・ポポフ(27、ドイツ)が、通算7アンダーの「277」で海外メジャーで初優勝した。大会3日目に「67」で首位に立ったポポフは最終日を2位に3打差でスタート。1番ではフェアウェイバンカーに入れてボギー発進となったが、2番、3番で連続バーディーをマークして首位をキープ。18番はボギーを叩いたが、「68」でまとめて通算7アンダーで優勝を決めた。2週前の「マラソン・クラシック」で9位に入ってつかんだ出場権で、前週もアリゾナ州で開催されていた下部ツアーに出場していた無名選手が、前大会の渋野日向子(21、サントリー)に続いてシンデレラ物語を演じた。またキャディーをボーイフレンドが務めていたことも話題になった。 海外メディアも驚きをもってポポフの優勝を伝えた。 英国のBBCは、「世界304位のポポフが、ロイヤル・トルーンでのAIG女子オープンを2打差で制し、大きな衝撃をもたらした。今週前までLPGAや欧州ツアーでも勝ったことのなかった27歳のドイツ選手が、(最終日を)3アンダーの68で回り、7アンダーで初のメジャー勝利を収めた」と報じた。同記事によると、女子のメジャー大会を制した過去最も低い世界ランキング選手の記録だという。さらにポポフが昨年、LPGAツアーの参加資格を1打差で逃し、新型コロナウイルスの影響でクオリファイリングスクールが中止となったことで、もう1年下部ツアーに参加するところだったことや、彼女のこれまでの勝利は、すべて下部のカクタスツアーのもので、前週も下部のシメトラツアーでプレーしていたことを紹介した。 「ポポフは3打差で最終ラウンドをスタートさせ、最初のティーショットをフェアウエーバンカーに入れ、すぐにリードを1打失った。だが、3日間でスコアメイクを難しくさせた嵐と暴風の後、スコットランド西海岸の天候は、おだやかな状態となり、ポポフは次の2ホールでバーディーを取ってリズムに乗り、6番ホールでも、この日3つ目のバーディーを奪った」と最終日のプレーを紹介。 「4番から4連続バーディーを奪い、7番ホールで1打差に迫った世界138位のジャスミン・スワンナプーラ(タイ)の脅威が迫ったが、彼女が11番と13番ホールでボギーを叩いたことでポポフが優位になった」と続けた。 また記事には、「ポポフのこの日の本当のミスは、スコア提出所にマスクを着けずに入ろうとしたことだった。彼女は満面の笑みを浮かべて振り返り、マスクを1つ手渡してくれたオフィシャルに『一箱ごと全部を買いたいです』と語った」というエピソードがつけ加えられていた。