静岡ブルーレヴズの新・副主将が語る手応え リーグワンが21日開幕
ラグビー・リーグワン1部の静岡ブルーレヴズ(旧ヤマハ発動機)は21日、ヤマハスタジアムでコベルコ神戸スティーラーズ(旧神戸製鋼)との開幕戦で新シーズンを迎える。今季、副主将を任されたスタンドオフ(SO)の家村健太選手(23)とロックの桑野詠真(えいしん)選手(30)に意気込みを語ってもらった。 【写真】「早明戦」残り3分の悪夢が導く人生訓 53歳の今も悔いはあるけど ――ブルーレヴズで副主将を務めるのは、2人とも初めてですね。 家村 「僕はハドル(円陣)や審判とのコミュニケーションなど、特に試合中にリーダーシップを発揮してほしいと言われています。バックス陣は外国人が多く、コミュニケーションが大事。練習から互いに意見を出し合い、何を思っているか常に聞いたり伝えたりするようにしています」 桑野 「フォワード陣には大戸裕矢・前主将らリーダー経験が豊富な選手がそろっています。僕が何かを言うより、みんながしっかり同じ絵を見られるように最後に少しだけまとめるような役回りです」 「昨季終了後には初めて日本代表に選ばれ、代表戦出場を果たしました。そこでの経験や学んだことをチームに還元してほしいとも言われています」 家村 「代表に入った(桑野)詠真さんと茂原(隆由)さんがチームに帰ってきた時、2人の動きが違うなという感覚がありました。技術も上がっていますし、反応速度が2人だけ速いのが目立っていました」 桑野 「日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチからは動き出しのスピードを要求されました。特に、僕と茂原選手はかなり厳しく言われていましたね。代表で身についたものを忘れないようにしたいし、伸び代でもあると思うので、チームに戻ってからも突き詰めていきたい」 ――藤井雄一郎監督がチームを率いて2季目を迎えます。 桑野 「長年、チームが大切にしてきたスクラムなどのセットピースの強みは変わりません。藤井監督になってからは、そこに加えて攻守両面で粘り強さや泥臭さ、簡単に諦めない姿勢がカルチャーとして根付きつつあります」 「それと選手層の厚みが増したのは心強い。昨季は1人でも主力が抜けると、チーム力が落ちました。今季は若手もどんどん成長し、素晴らしい外国人選手も加わり、誰が出てもレベルが変わりません」 家村 「司令塔のSOとしては、接戦をものに出来なかったことが昨季の課題でした。うまくマネジメントできずに逆転される試合をいくつも経験し、勝ち切る知恵や考え方という部分では成長できたと思っています」 「フォワード陣に頼って押し切るだけでなく、バランス良くバックス陣も絡めて攻めたい。今季はこれまでと違う、ゴール前の攻撃を見せられるはずです」 ――リーグワンが始まった2022年シーズンから3季連続の8位。新シーズンの具体的な目標を教えてください。 桑野 「リーグワンでまだ達成できていないプレーオフ進出(リーグ戦6位以上)が、第一の目標です。もちろん、その先にある優勝も見据えています」 「リーグワン1部には関東のチームが多く、地方のチームが少ない現状があります。そういった中で、静岡が優勝すれば、ラグビー界に大きなインパクトを残せると思っています」(構成・松本龍三郎)
朝日新聞社