明日北京五輪開幕…世界が羽生結弦の3連覇に注目…SNS公式アカウントを持っていないのになぜか「フォローすべき50人」に選出
いよいよ明日4日に北京冬季五輪が開幕、2月20日まで17日間の熱い戦いが始まる。 海外メディアも北京五輪の特集記事を続々と発信しているが、世界の注目を集めているのが、フィギュアスケートの男子シングルで94年ぶりとなる3連覇を狙う羽生結弦(27、ANA)だ。 オリンピック・パラリンピックの放送権を持つ米NBC局フィラデルフィアなどのホームページが1日、北京五輪でSNSアカウントをフォローすべきオリンピアン50人を選び、日本からは羽生と、ノルディックスキー複合男子のノーマルヒルで2大会連続で銀メダルを獲得している渡部暁斗(33、北野建設)の2人が選ばれた。 実は、羽生はSNSの公式アカウントを持っていない。それでも羽生の画像や動画が掲載された、あるインスタグラムのアカウントが紹介された。もちろん公式アカウントではないが、英語で発信されており、フォロワー間でも英語を中心に交流があり、時折、日本語の書き込みもある。 ノルディック複合部門から、ただ一人リスト入りした渡部は、公式のインスタグラムアカウントが紹介された。渡部のアカウントは1週間に数回の頻度で更新されており、こちらもメッセージは英語で発信されている。このほかには、スノーボードの米国代表の人気選手、ショーン・ホワイト(35)やクロエ・キム(21)らのアカウントがピックアップされている。 1月には香港に拠点を置く「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」電子版も、北京五輪でフォローするべきインスタグラムを選んでおり、このときにも5人のスーパースターの名前が上がり、公式アカウントを持っていないにもかかわらず羽生の名が挙げられた。それほど世界中のファンが羽生の動向に注目しているのだろう。
宇野、鍵山にも金メダル可能性ありと予想
スポーツのデータ専門会社、グレースノートは、恒例のメダル獲得予想を発表。日本は19個のメダル(金3、銀7、銅9)を獲得すると予想したが、3つの金メダルは、スキージャンプ男子個人ラージヒルの小林陵侑(25、土屋ホーム)とスキージャンプ女子個人ノーマルヒルの高梨沙羅(25、クラレ)、スピードスケート女子1500メートルの高木美帆(27、日体大職員)の3人で、男子フィギュアの金メダルは、ネイサン・チェン(22、米国)で、羽生は銀、初出場の鍵山優真(18、オリエンタルバイオ・星槎)が銅と予想されていた。 米NBCオリンピックは1月31日に羽生と、金メダル予想されているチェンとの比較記事を「羽生とチェンは、お互いに切磋琢磨することでフィギュアスケートの素晴らしさを再定義している」というタイトルをつけて掲載した。 北京入りした後の公式練習で「4種類5本」の4回転ジャンプをFSのプログラムに入れることを宣言したチェンは、羽生の3連覇を阻む最大のライバルだ。 チェンは、「羽生がオリンピックで3つ目の金メダルを獲得することよりも4回転アクセルにこだわっていることについてどう思うか?」と聞かれると「もし私が2度のオリンピックチャンピオンになっていたら、私はもうこのスポーツをやっていないだろう。私はとっくに引退している。彼がまだ誰もやったことのないことをやろうとしているのは、信じられないことだ」と答え、羽生へのリスペクトを示した。 さらにチェンは「羽生がいなければ今の自分はいない」とまで断言している。そして、羽生のフィギュアスケート界への大きな貢献にも深く感謝。「彼は、私をアスリートとして育ててくれただけでなく、スポーツをも変えたと思う。彼のおかげで、みんながより大きく、より良いことをしている。フィギュアスケートは、彼がこのスポーツを発展させるために行ったすべてのことに、間違いなく恩義を感じているはずだ」と続けた。 この記事では、1988年のカルガリー冬季五輪で金メダルを獲得したブライアン・ボイタノ氏にもインタビューしている。ボイタノ氏は、羽生のコーチであるブライアン・オーサー氏の現役時代のライバルで、その勝負は、同じファーストネームであることから「ブライアン対決」と呼ばれた。ボイタノ氏は、羽生とチェンがライバルとして、高め合っているのを見ており、「このオリンピックで特別な瞬間を迎える」と答えている。 また同記事は、羽生やチェンが揃って大きなミスをした場合には、平昌五輪の銀メダリストの宇野昌磨(24、トヨタ自動車)、鍵山にも金メダルのチャンスがあるとしている。