イチロー&松井秀喜、10年ぶり再会の2人が思い描く10年後の姿「遠投してたい」「長嶋(茂雄)さんが喜ぶことをしたい」
野球界の二人のレジェンド、イチロー(51)と松井秀喜(50)のスペシャル対談が実現した。10年ぶりの再会だということを感じさせないほど、じっくりと語り合った二人。高校時代からメジャーでの葛藤までを語った二人が思い描く、10年後の姿とは。対談を終え、互いの印象についても聞いた。(第6回/全6回)
イチロー「後輩たちに期待したい」野球の未来
イチロー:僕らの時代と違うのは、高校生がメジャーリーグになるっていう夢は、僕らはない。 松井秀喜:なかったですね。 イチロー:まず、プロ野球選手。でも今の選手たちは結局ね、メジャーリーグがすごく近くなってるから。もういきなりMLBっていうのが結構出てくるのが。でも、そう言ってると本当に近くなるから、いいことだと思うんだよね。世界を目指してる人は、明確にその画が見えてる人って、そこに近づくと思うから、それは僕は結構いいことだなと思ってる。僕なんかは全然、MLBなんて考えたことなかったから。でも、NPBでやっていった結果、次、同じ競技ですごいとこがあるならちょっとやってみたいというね、思いが出てきただけのことなんで、だから今の選手たちの方が、ずっとずっと志は高いって言えるよね。 松井:そうですね。日本の野球の良さっていうか、日本人の精神性みたいなものを、なんか・・・。 イチロー:それ感じたいよね。 松井:体現してほしいし、別に意識する必要ないけど、自然と広げてほしいっていう気持ちは確かにあります。 イチロー:後輩たちに期待したい。例えば僕だったら、(巨人の)浅野翔吾(※高松商時代にイチローが直接指導)が活躍して、アメリカに行って。何年目に「私」(松井の一人称)って言うか知らないけど。 松井:えへへへ。言ってるかもしれない(笑) イチロー:もう言ってるかもしれないけど、そういう楽しみの方が大きいわけですよね。 松井:イチローさんは特に、高校野球を見られてますから。そこから気持ちを持ったままね、行ってほしいっていうイチローさんの気持ちは、よくわかりますよね。 イチロー:そういう期待が持てるわけ、高校生とか。僕はそこがすごく今、期待ができることが嬉しいんだよね。