犬が失明するとどうなる 人とは違う、犬の白内障
家具にぶつかって危ない?
室内を自由に動くばかりか、ソファに飛び乗ったりもするため、愛犬の失明に気づかない飼い主さんもいるほど、犬は家具の配置や部屋のつくりを記憶しているものです。そのため、自分が過ごしてきた室内では、問題なく過ごせる場合が多いようです。愛犬が過ごしてきた室内の家具は、できるだけ動かさず、配置を変えないようにしましょう。室内の小さな段差を解消できるグッズなどを利用して段差をなくし、家具のでっぱりにガードをつけるなどして、ケガをしない工夫も。
アイコンタクトができないけれど、絆はどうなるの?
声がけや手のぬくもりで愛情を伝え、音や声でトレーニングをしたり、嗅覚を使った遊びをいっしょに楽しんだりして、絆を深めることもできます。嗅覚を使った遊びがおすすめ。おやつやフードを詰めて遊ぶ知育おもちゃなどを利用して、声がけしながらいっしょに楽しみましょう。
人や対象物の場所がわからなくて困る?
飼い主さんがどこにいるのがわからず不安になる、フードボウルの場所を探してしまうなどの困りごとには、音やニオイで場所を認識させてあげるといいでしょう。たとえば、ゴハンにウエットフードをトッピングして、ニオイを強くするとフードボウルの位置がわかりやすくなります。愛犬の名前を呼ぶなどして声をかけ、おもちゃを鳴らす、自分の足を軽くたたいて音を出すなどし、愛犬を誘導してあげて。 白内障は手術で治せる病気です。若いころから目の健康診断を受け、早期に対処できるように努めましょう。 お話を伺った先生/「どうぶつ眼科EyeVet」院長。獣医師、獣医眼科学専門医。小林一郎先生 参考/「いぬのきもち」2024年10月号『見えるを守る! 犬の白内障』 イラスト/うてのての 写真/尾﨑たまき 文/伊藤亜希子
いぬのきもちWeb編集室