T-岡田と安達了一が引退対談…オリックスの悲喜こもごもを語り尽くす〈関西発 月イチ! SPORTS〉
今季限りで現役を引退したプロ野球オリックス・バファローズの岡田貴弘さん(36)(登録名・T-岡田)と安達了一さん(36)。「万年Bクラス(リーグ下位)」と言われた低迷期、現役生活終盤に経験したリーグ3連覇と、チームの浮き沈みを中心選手として支えた同い年の2人に思い出を語ってもらった。(聞き手・後藤静華)
――引退後の10月には渡米して元同僚の山本由伸投手がいる米大リーグ・ドジャースの試合を観戦した。観客席で野球を見ることはこれまでなかったのでは。
安達「社会人は見たことがあるけど、プロはなかった。楽しかった。でも、全然見方が違うよね。ファン目線で見ちゃう」
岡田「僕は本当になかった。やっぱり雰囲気が違う。楽しかった」
――山本投手からねぎらいの言葉もあったのでは。
安達「引退については『お疲れさまです』ぐらいかな」
引退試合には過去最多のファンが
――引退試合では球団の主催試合で過去最多のファンが集まった。入団当初では考えられない光景では。
岡田「そうですね。やっぱり3連覇してから、明らかにお客さんの入りは変わったなとは感じていましたけど。うれしかったですね」
――入団は岡田さんが6年先。親しくなったきっかけは。
安達「最初はそんなに話してないよね。でも入団1年目に自分が外野(守備の打球判断)でやらかして。そこからだよね」
岡田「(打球が)飛んだ所が難しい所で、どっちもどっちという感じだったのに結構先輩に怒られていて。僕は内野も外野もやっていて(気持ちも分かるし)、ちょっとかわいそうやなと思って声をかけた」
安達「(ご飯に)行ったかな、確か」
安達「結構ずっと(苦しい時間が)流れていたからね」
岡田「2014年に(勝率2厘差で)2位になってさ。その時の感覚があるから、その後の(低迷した)6年間は本当にしんどかった。チームの中心と呼ばれる立場でもあったし、でも野手の先輩は他チームからFA(フリーエージェント)で加入した人ばかり。教えてくれる人がいないまま中心選手になっちゃって。正直、どうしたらいいんやろうという状態だった」