テニス界で波紋広がるドーピング問題。ルネが過酷な薬物検査のための注意点を明かす「食べるものや飲むものには常に気を配っている」<SMASH>
ヤニック・シナー(イタリア/男子1位)とイガ・シフィオンテク(ポーランド/女子2位)の禁止薬物検出を受け、テニス界で大きな話題となっているドーピング問題。男子テニスの次代の星として注目を浴びている21歳のホルガー・ルネ(デンマーク/現13位)は常に細心の注意を払いながら、過酷かつ度重なる薬物検査に臨んでいるという。 【画像】ルネはじめ、ジャパンオープン2024で熱戦を繰り広げたシングルス男子選手たちの厳選ショットを公開! 先日イギリス・ロンドンで3日間にわたって開催された男子テニスのエキジビションマッチ「アルティメット・テニス・ショーダウン」(12月6日~8日/ハードコート)に出場したルネは開幕前に応じた海外メディア『Tennis 365』の取材で、今季は多くのドーピング検査を受け、常々摂取物には気を配っていると明かした。 「パリ五輪までに20回ほど検査を受けたが、この回数は多いとは思う。それでも彼ら(検査機関)はスポーツのクリーンなイメージを保つためにあらゆる努力をしてくれているし、それは本当に重要なことだと思う。僕自身は他の選手と同じように、サプリメントの摂取には十分気を付けているが、陽性反応が出た場合は、それが不運な結果であることもあれば、別の原因が隠れていることもあるだろう」 「個人的には、食べるものや飲むものには常に気を配っている。(例えば)飲み物をどこかに置き忘れてしまったら、再度それを手に取らないようにしている。大好きなテニスを毎日プレーするためには、できる限りのことをしなければならない。血液検査も年に1回くらいやって、自分の身体に何が不足しているのかを確認したりもするが、それはあまりにも個人的な話だからここで公に話すことではない」 ちなみにルネのようにランキングが高い選手は、ドーピング検査がより厳重になるという話も多く聞かれる。しかも検査は試合後だけでなく深夜に抜き打ちで行なわれることもあり、選手たちが多大な負担を強いられるのは想像に難くない。 シナーとシフィオンテクのドーピング問題を受けてアンチ・ドーピングに拍車がかかるかもしれないが、あくまでも“選手ファースト”の検査体制であってほしいものだ。 文●中村光佑