罰ゲームも自ら体験する! 感性を広げる経験から見つける消費者心理
こんにちは、企業のマーケティング支援やプロモーション企画などの仕事をしている明坂です。
先日、“メトロタイムゲート”という東京メトロの地下鉄を実際に使って移動しながら行う謎解きゲームイベントに参加しました。東京メトロは以前にも“ 地下謎への招待状”という謎解きイベントを行っていますが、それは累計43万人が参加したヒットコンテンツです。
普段から私は新しいエンタメやコンテンツは自ら消費するようにしています。それは、消費者のことを考える際の解像度をあげるためでもあります。 たとえばプロモーションの企画をする際には、メッセージを届ける相手(たとえば事業の顧客)が何を考えているのか、何をどう伝えようか、深く考えることと思います。その際、自分のなかでまったく未知の領域や未経験のものだと、解像度があがらないのではないでしょうか。いろいろな立場で物事を考えられるようになるためにも、社会勉強として体験獲得のスタンスが必要だと思っています。
日々、生まれる新しい体験とビジネス
皆さんは、リアル脱出ゲームを体験されたことはありますか。テレビゲームやテレビ番組などでしばしば存在した謎解きゲームを、自らが主人公となり、リアルで謎解きをするという遊びです。2010年に株式会社SCRAPがリアル脱出ゲームを商標登録し、2017年12月には新宿の歌舞伎町に、謎解きイベントが毎日開催されている大型の施設“東京ミステリーサーカス”をオープンしました。
だいたい1回のゲーム参加は1,000円~3,500円程で、所要時間は長いもので2時間程度。私は2017年当時初体験しましたが、映画と同じような時間とコストで、いままでに無いおもしろさを体験できたことが深く印象に残っています。 “メトロタイムゲート”や“地下謎への招待”は東京メトロの24時間チケットを使い、実際に東京のさまざまな施設や公園をめぐりながら現地にあるヒントを元に謎解きを行います。謎解きが得意かどうかもありますが、長いと丸一日かかり、15,000歩以上歩くことになるので夏場に行うと結構カロリーを消費します。店舗で実施するものに比べて参加者各々のペースで参加できるので、友人どうし、パートナーどうしはもちろん、親子や、小中学生など、さまざまな年代が参加していたのが印象的でした。 また、こういった機会でなければ降りることがなかっただろう駅に行くことになるので、その土地にしか無い飲食店や名物を体験する機会にもなり、そのエリアの活性化にもつながります。 以前、ポケモンGOが流行った際にも、人が一部に集まりすぎてしまう、歩きスマホが増える、といった問題は発生していましたが、リアルとデジタルを融合させたコンテンツにはそれだけ人を動かす新たな魅力があります。多くの人がコストやカロリーを消費するパワーがあるということは、大変興味深いと感じます。以後、なにかしらプロモーションを企画するときの参考にできるのではないか、と思うようになりました。