【中国】半導体業界への投資額、24年上期は38%減
調査会社の上海群輝華商光電科技(CINNO)によると、中華圏を対象とした半導体業界の2024年1~6月の投資額は前年同期比37.5%減の5,173億元(約10兆5,000億円)だった。金額最大のウエハー製造向けをはじめ大半の分野が伸び悩んだ。ただCINNOは半導体業界の今後の見通しに楽観的な見方を示した。 項目別に見た投資額は、ウエハー製造向けが33.9%減の2,468億元。半導体設計向けは29.8%減の1,104億元、半導体材料向けは55.8%減の668億1,000万元、半導体封止・検査向けは28.2%減の701億9,000万元となった。一方、半導体設備向けは45.9%増の246億6,000万元。 材料別で見た投資額は、シリコンが327億3,000万元、次世代半導体の材料となる炭化ケイ素(SiC)と窒化ガリウム(GaN)向けが113億5,000万元だった。 投資額のうち、中国本土の資金は90.9%を占めた。 CINNOは、半導体製品の在庫が合理的な水準に戻る流れにある中で、スマートフォンやサーバー、自動車、パソコンなど向けの半導体需要が回復を示していると指摘。人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)の急速発展が半導体業界を押し上げるとみている。 国内のファウンドリー(半導体の受託製造)による工場建設の加速が国産の設備や材料の需要を押し上げるとの見方も示した。