[ハーレーカスタム] ファットボブ114:前後17インチ化でコーナリング性能を追求〈45DEGREES〉
ハーレーダビッドソンにとって、”カスタム”は切っても切れない楽しみのひとつ。『ウィズハーレー』誌が、多くのオーナーの参考となりそうな最新カスタム車両を紹介する。今回は45DEGREESが仕立てた、軽快なハンドリングを持つ「ファットボブ114」だ。 【画像】[ハーレーカスタム] ファットボブ114×45DEGREES
ライダーの狙い通りに操れるマシン
乗り手の意図する通りに自在に操れる。45ディグリーズ齋藤氏が創り上げるマシンに共通する持ち味であることは、『ウィズハーレー』誌にて試乗を重ね、以前公開した記事でお伝えしてきた通りだが、今回紹介するファットボブもまた例に漏れない。 M8モーターには、T-ManとHRDのコラボレーションによって生まれたカムシャフトをはじめ、HPIアルミ製インテークマニホールドや、エルボー型に飛び出すヘヴィブリーザーエアフィルターが装着され、バンス&ハインズの2in1マフラーとのマッチングを考慮したチューニングによって絶大なトルクと歯切れの良い鼓動フィールを獲得している。 そして、注目はなんと言っても足まわりだ。アルミ鍛造ホイールはグライド9Sで、軽快なハンドリングを生む前後17インチの選択はハーレーでは珍しい。 リヤサスペンションをハイパープロの別体タンク付き333mmレングスにグレードアップすると同時に、倒立式フロントフォークに手の込んだチューニングが施されているのも見逃せない。 オーリンズのカートリッジダンパーやコンスタントライジングレートスプリングが組み込まれ、インナーチューブには特殊表面処理が施された。 ローフリクションオイルシールをセットし、フォークオイルおよび油面も変更。クロモリアクスルシャフトへの交換や、転がり抵抗を極限までなくすベアリングチューニングの施工は、45DEGREESのお馴染みのメニューで効果絶大。走りにこだわるライダーに好評を博す。 フロントブレーキにブレンボ4ポットキャリパーやラジアルマウントマスターシリンダーが奢られるなど、操作性にも隙がないあたりはさすがの完成度だ! ◆ハンドル&ライザーは304グレードステンレススチール製のBURLEIGH BARS(バーレイバーズ)で統一。ルックスだけでなく、コントロール性も重視されているのは、滑りにくいコントゥアラップドグリップ(パフォーマンスマシン)をチョイスしている点でもわかる。 ◆フロントのマスターシリンダーはゲイルスピードVRCオリジナル一体タンク仕様で、アルミニウムの鍛造技術と切削技術が駆使され、ライダーの求める理想的なブレーキフィーリングを獲得している。 ◆オーナーのMASAYUKI YAZAWA氏によってオーダーされたペイントは、アルファテックによるもの。完成時に「CIRCLING HULK」とネーミングされている。 ◆T-Man HRD001カムシャフト、HPIアルミマニホールド、スクリーミンイーグル アジャスタブルプッシュロッドでチューンナップされたM8パワーユニットには、AIMのクラッチアクチュエーターやVPクラッチも組み込まれる。 ◆アッパーカウル/フロントフェンダー/チンスポイラーはオリジナルデザインにてワンオフされたもの。
────────── ●文:青木タカオ(ウィズハーレー編集部) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ウィズハーレー編集部