約1万3000銘柄への極めて幅広い分散投資 資産運用の柱を担う「全世界超分散株式ファンド」
ユージン・ファーマ氏が提唱した効率的市場仮説の考えは、当社の運用哲学の根幹です。アクティブファンドの多くが立脚する「市場は時に間違った価格をつけているから、その間違いが投資機会になる」というアプローチもありますが、世界中の投資家が様々な分析に基づいて投資しているのだから、その瞬間その瞬間の市場価格は正しい価値を表していると、私たちは考えます。
また、私たちは「相場を予測することは難しい」とも考えています。経済が成長していくという前提に立つと、株式市場は中長期的に右肩上がりで成長を続けると考えており、上下の変動はあったとしても投資の時間軸は長い方が成功体験につながる可能性が高まります。そして、投資家がコントロールできることは、投資先を分散することと低コストの運用商品を選ぶことだとも考えています。投資家のこのような行動に適うような、広く分散可能な低コストの投資商品を提供し続けています。
このような投資哲学で運用サービスを提供し、約1600名という少ない従業員ながら、2024年6月末時点で119兆円(1米ドル160.77円)もの運用資産をお預かりしています。米国で大きな資産をお預かりする運用会社として成長できたのは、主にIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)が個人投資家に提案するポートフォリオに、ディメンショナルのファンドを採用していただいたからであり、現在の運用資産の7割程度がIFAチャネルを介してもたらされています。
――「全世界超分散株式ファンド」を設定した狙いは?
高野 すべての投資家の方にとって、運用の柱となるようなファンドを作りたいと考えました。今年から始まった新NISAでは、10年や20年、あるいは、それ以上の長期にわたって非課税で投資することも可能です。将来を考えれば、経済にも社会にも様々な変化があるのでしょうが、どんな変化があっても株式市場の大きな流れをつかみ続けることは大事です。そのためには、1つの国や一部の銘柄を持つのではなく、広く多くの銘柄に分散投資することが重要になります。