【時系列】プリゴジン氏の行方は…?ロシア民間軍事会社ワグネル“反乱” まとめ
ウクライナへの侵攻を続けるロシアで、民間軍事会社「ワグネル」のトップであるプリゴジン氏がロシア軍への反乱を宣言し、一時モスクワに向けて進軍しました。ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介に入り、反乱は収束しました。ベラルーシの国営メディアは27日、プリゴジン氏がベラルーシにいると伝えました。ワグネルはウクライナ侵攻でロシア軍に協力して戦闘に加わっていましたが、最近では戦闘の方針をめぐってロシア国防省との対立が深まっていました。ロシア国内でいったい何が起きているのか、今回の“反乱”について時系列でまとめました。(※日時は現時時間)
■23日 プリゴジン氏「軍の指導者の悪事を止めなければ」
プリゴジン氏は23日、「(ロシア軍)はワグネルを壊滅させるためにあらゆることをしている」などと、ロシア軍が自らの部隊を攻撃していると訴えた上で「軍の指導者の悪事を止めなければならない」と述べました。
■24日 ロシア連邦保安局が捜査を開始、モスクワは厳戒態勢
FSB=ロシア連邦保安局は、プリゴジン氏が「武装蜂起を呼びかけた」として捜査を開始しました。プリゴジン氏の声明が発表された後、モスクワなどでは警備が強化され、軍用車両が目撃されるなど、緊張感が高まっています。
■24日 「ワグネル」が南部の町ロストフナドヌーに
ロイター通信によりますとプリゴジン氏は「ロシア軍に対し全力で対抗する準備ができている」と明らかにした上で、すでに配下の戦闘員がロシア南部の町、ロストフナドヌーに入ったと主張しました。ロストフナドヌーはウクライナ国境に近いロシア軍の拠点で、アメリカの戦争研究所はウクライナ侵攻の戦況に「重要な影響を与える」と分析しています。
■24日 「ワグネル」がロストフナドヌーを統制下に
プリゴジン氏はロシア南部の主要都市、ロストフナドヌーにある空港と軍事施設を自らの部隊が掌握したとのメッセージをSNSに投稿しました。プリゴジン氏はまた「(ロシア軍の)南部軍管区司令部に入った」としてロストフナドヌーを事実上、統制下に置いたと強調しています。