寄付金総額が10億円を突破した金融業界の大規模チャリティイベント「FITチャリティ・ラン」が20周年
金融サービスおよび関連事業を展開する企業の社員とその家族・知人が参加する「FITテャリティ・ラン2024」が9月16日、東京・国立競技場で開催された。2004年に起きたスマトラ沖大地震の復興支援として始まった「FITテャリティ・ラン」は今年、発足から20周年を迎えた。昨年までの参加者総数は9万5822名となり、寄付金総額は10億円を超えた。今年は参加企業が103社、参加者約5000人にのぼる規模となり、寄付金額は5578万円超を集めた。 「FIT」は、「Financial Industry in Tokyo」の略で、東京を中心とした関東圏にある金融サービスおよび関連事業を展開する企業の従業員がボランティアとして運営し、年1回、大規模なチャリティランニングイベントを開催している。第1回は2005年9月4日に皇居周辺において開催され、参加企業は40社超、参加者は約1500人、このイベントによる寄付金は約2200万円になった。この成功が大きな反響となり継続開催し、第3回の寄付金総額が6550万円となった。いまでは毎年開催され、毎回5000万円を超える寄付金を集めるイベントになった。
この寄付金は、協賛企業から各社50万円以上、ランニングイベントへの参加費として参加者1人あたり6000円の参加費を集計したもの。イベントの運営は約450名のボランティアとスポンサー企業、協力企業からの拠出品などで賄われ、毎回、収益の約90%が寄付金として実行委員会と協賛企業が事前に選定した寄付先に贈呈されている。寄付金総額のピークは2013年開催の7230万円。コロナ禍で2020年と2021年はオンライン開催となったことで寄付金額は3500万円程度に一時的に落ち込んだものの、2022年以降は再びリアルイベントを復活させ5000万円を超える寄付を集めるようになった。また、リアルイベントとオンラインのハイブリッド開催が定着し、現在では東京を中心とした関東圏だけではなく、オンラインで全国や世界各国から参加してもらえるイベントになっている。