不動産収入7000万円の元メガバンク支店長が教える給料以外の“定期収入” 今年こそ誰でもできる「仕組みづくり」
――菅井さんは銀行員時代から、アパート経営を始めたそうですね。 40代で不動産投資を始めましたが、はじめて不労所得が入ったときの喜びたるや。今でも忘れられません。自分で考えて始めた「お金を運んでくれる仕組み」があることで、お金の不安が解消されました。たとえ預貯金が少なくても確実に入ってくるお金がある安心感はとても大きいものです。 ――お金に対して不安とかネガティブな感情を持っている人にはお金はやってこないと聞いたことがあります。 それはあるかもしれませんね。財布が軽ければ、心は重いです。お金を増やすことに「前向き」な気持ちを持つことです。私は借り入れがあります。でも、それがあることによってお金を増やし続けられています。いい物件やいいパートナーに出会えたことが大きいです。 ■良い出会い ――アパート経営は、いい物件に出会えなければ失敗してしまうリスクがありますよね。 でもツボをおさえさえすれば、いい物件には出会えます。私が最初に購入した物件は、本当に良い出会いでした。たまたま入った不動産会社が売れ残っていた(希少な)土地を紹介してくれたんです。長細いウナギの寝床のような土地でしたが、立地は申し分なかった。都心から多摩エリアに走る鉄道路線の駅から徒歩3分という、アパートを建てるにはもってこいの好立地。「これだ!」と思い、7000万円で購入することにしたんです。さらに7000万円ほどかけて13室入居可能な4階建てのアパートを建てました。今も1棟丸ごと所有し安定収入を得ています。優秀な管理会社にお願いしているので、空室リスクの心配もありません。
――売れ残り物件とはいえ、どうしてそんな希少な土地を、いきなり入った不動産会社から紹介してもらえたのですか。 経験のない方にはあまり想像しづらいかもしれませんが、私は最初から担当者に自分の預金残高を開示しました。いきなり「2億円以内の投資物件を購入したいので、いい物件を紹介してくれませんか」と言っても、すぐに「はい、これ」なんて掘り出し物件を紹介してもらえるほど甘くありません。まずは自己開示をすること。誠実さを見せること。自分の人柄や思いを見せること。本気度を見せること。そうすることで、相手も動いてくれます。ともあれあの物件を購入して20年。おそらく今売却したら3億円は下らないと思います。 次回は、子どもに「お金力」を教育する方法を聞きます。 菅井敏之(すがい・としゆき)/1960年、山形県生まれ。学習院大学卒業後に、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。東京と横浜で支店長を務め、25年間銀行マンとして働く。48歳で早期退職。現在は10棟のアパート経営で年間7000万円の不動産収入を得ている。また、人気講師として全国で講演やセミナーを行っている。現在は帝国ホテル内でお金に関する相談も受けている。著書に『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)など。お金の専門家・菅井敏之公式サイト「お金が貯まるのは、どっち!?」 (https://www.toshiyukisugai.jp/)
大崎百紀