不登校に悩む子どもとの接し方助言 大津町でフリースクール運営者ら「親自身が笑顔で安心感与えて」
小中高で不登校を経験し、現在はフリースクールを運営する上田晋也さん(34)=大津町=が15日、大津町民交流施設オークスプラザで講演し、学校に行けずに悩む子どもとの接し方について、保護者ら約20人に助言した。 元通信制高校教諭の上田さんは今春、同町と阿蘇市で「フリースクールおおあそ未来の杜」を開校。教え子2人とともに、不登校の子どもを支援している。講演には学生時代に不登校を経験し、ラジオパーソナリティーなどとして活躍する幸野向日葵[ひまわり]さん(32)=熊本市中央区=をゲストに招いた。 上田さんは、自身の不登校の原因として「集団行動の窮屈さや繊細な性格による気疲れ」を挙げた。両親には「完全に引きこもらないよう、旅行や外食に連れ出してくれた」と感謝。参加した保護者には「育て方を間違えたと自責せず、親自身が笑顔で過ごして子どもに安心感を与えてほしい」と助言した。 幸野さんは、不登校の子どもを抱える夫婦が「子育てを巡り対立しがち」との傾向を紹介。「学校に行けない原因にこそ目を向け、『つらかったね』『頑張ったね』と共感し、許容してあげることを忘れないで」と呼びかけた。(草野太一)