「新しい経験が、俳優としてのモチベーションになる」──ドラマ『梨泰院クラス』で人気のパク・ソジュンの飽くなき挑戦
「ラブコメの神」、「国民の男友だち」から、世界的なスターへ。ドラマ『梨泰院クラス』が世界的な大ヒットを記録し、昨年公開の映画『ザ・マーベルズ』でMCUの仲間入りを果たすなど、世界に活動のフィールドを広げている俳優のパク・ソジュンが、8月23日(東京)25日(大阪)に約7年ぶりとなる日本のファンミーティング「2024PARK SEO JUN FANMEETING “ソジュンシ(時)”」開催のために来日した。2日間で約1万8,000人を動員するなど、日本でもますます人気が高まっている彼に、韓国だけでなく世界に活動の幅を広げる意味や、日本とのつながりについて聞いた。 【写真の記事を読む】韓国のトップ俳優、パク・ソジュンが自身のファンミーティング「2024PARK SEO JUN FANMEETING “ソジュンシ(時)”」の日本公演のため来日。
人生でも仕事でも、「新しい経験ができるか」を選択を
「好きなテイストはミニマルで、フォーマルなもの」という言葉通り、オールブラックのスタイルで颯爽と現れたパク・ソジュン。ドラマや映画で演じるキャラクターそのままに、忙しいスケジュールを縫って誠実に取材に対応してくれた。まずは、昨年公開の『ザ・マーベルズ』など、韓国国内だけでなく、世界に活躍の場を広げていることについて。 「自分の人生において、さまざまな場所で新しい経験をすることが重要だと思っています。俳優としてのキャリアでも同じです。これまで、海外ではイギリスでの撮影を経験しましたが、場所が変われば現場の雰囲気もがらっと違うんだと実感しました。撮影時のコミュニケーションもそうですし、カメラが回っていないときの時間の使い方、現場で食事をするときの方法も韓国とは少し違うんですね。それがとても刺激になりました。これからも機会があれば、日本ももちろんですが、海外での撮影にも参加したいと思っています」 ファンミーティングに先立ち、STARBASE社と日本国内のエージェント業務委託契約の締結を発表。今後、日本での展開についてはどう考えているのだろうか。 「例えば作品に出演するときも、これまでに演じたことのない役柄やキャラクターに挑戦できるものを選ぶようにしています。“新しい挑戦”ができるかどうかが、俳優の仕事を続ける上でのモチベーションになっています。これから日本でもいろんなことに挑戦していきたいと思っています。作品に出演することもそうですし、例えば写真集を出してみたり、楽しいことに挑戦していけたら」 理想の日本での過ごし方 プライベートでの日本の過ごし方を聞くと、最近の来日はもっぱら仕事で、街を楽しむ余裕はあまりないとのこと。 「でも、日本に滞在しているときは、日本食を堪能します。朝から晩まで、とにかく日本の代表的な料理を全部食べるつもりで、食を楽しんでいます」。 さらに、日本の文化で気になるものは「アニメ」だという。 「日本といえばアニメとマンガですよね。特にアニメは市場規模が大きく、作品のジャンルも多彩です。子どもの頃、日本のマンガをよく読んでいたのですが、今、エンターテインメントのひとつの産業として見たときに、日本のマンガとアニメは非常に規模が大きいんだと感じました」 特に好きなアニメはスタジオジブリの作品。年に一度は必ず観るのは『ハウルの動く城』だ。もし、実写化するとしたら出演してみたい?と聞くと、「オリジナルの完成度が高いから、実写化すること自体かなりハードルが高いですよね。不可能なのではとも思いますが、もし実現することがあったらぜひ。この作品は、童話のようで、とてもファンタジック。ストーリー展開や世界観の表現も大好きです」 「それから、ファッションも」と付け加えた。 「デコラティブなものよりシンプルなスタイルが好きなのですが、それは日本のブランドからも影響を受けています。日本の友人からもおすすめのお店を聞いているのですが、今回もショッピングする時間はなさそうです。でも、みなさんのおすすめのお店を教えてください」 今はプライベートで日本の滞在を楽しむ余裕はないけれど、いつか時間ができたらひとつの場所にじっくり滞在してみたいという。 「有名な観光地を回る旅よりも、ひとつの地域で長く過ごすことが好きなんです。少なくとも1ヶ月ぐらいは暮らすように滞在してみたいですね。お店の人と顔馴染みになったりして、その街の文化を肌で感じてみたい。それが僕の旅行のスタイルです。いつか、日本でもそんな旅をしてみたいと思っています」 今年1月に映画『コンクリート・ユートピア』が日本公開され、9月27日にはNetflixで『京城クリーチャー2』の配信がスタート。さらに世界から注目が集まる、パク・ソジュンから目が離せない。
写真・鶴岡義大、Awesome.ent 文・松田美保 編集・高杉賢太郎(GQ)