ラグビー【関東大学リーグ戦2部】専大が初戦で9トライ挙げ朝鮮大を破る。
2024年度の関東大学リーグ戦は、下部リーグの戦いが9月15日に始まった。 昨年度2位、入替戦に出場も立正大に敗れ1部昇格を逃した専修大は、朝鮮大と敵地で対戦した。前半、朝大に先制されるも徐々に修正し、計9トライを奪取して61-12(前半26-7)で勝利、幸先良いスタートを切った。 両校は専大が2部に降格した’22、’23年度シーズン、朝大がケガ人などで部員をそろえられず、2年連続で棄権し専大が不戦勝となっていた。それ以前の公式戦の対戦は’17年度、専大93-0朝大までさかのぼる。 グラウンド上は40度近い気温の中、午後3時に朝大のキックオフで始まった。朝大は夏の菅平合宿で対抗戦Bの成蹊大に59-12で勝利し、勢いが出てきた。今季は大阪朝鮮高などから部員が大量に入部。この日も先発メンバーに4人、リザーブに7人のルーキーが名を連ねた。 試合ではその1年生が専大を驚かせる。1分、左WTB金来温(キム・レオン、大阪朝高)がパスカット、162センチの小柄ながら腰の低い安定したランで専大のタックルに倒れずゲインを切った。
8分には左LO夫善昶(プ・ソンチャン、2年、大阪朝高)が専大陣へ入る。ゴール前までボールをつなぐと、1年生SH金東暉(キム・トンフィ、大阪朝高)が公式戦デビューでインゴールへ置いた。東芝BLの金秀隆(キム・スリュン)の弟、大学生最終年になったSO金秀鎮(スジン、大阪朝高)がコンバージョン(G)を蹴り込んで0-7とした。 東暉は「先輩たちと朝大を1部にあげるためにここに来ました。きょうは2部上位の洗礼を受けた」。高校時代には対抗戦Aの強豪校からも誘いを受けていた。観戦に訪れた天理大でプレー経験がある父親の渡部文泰さんと母親・金由華さんは、「朝大に行って自分の将来(リーグワンへ進む)を子供がきちんと話してくれた」。「今後、U20代表に選ばれるように練習します」(東暉)。夢の実現に挑戦する。 13分には敵陣でSO金秀鎮がPGを狙うも、追加点を得ることができなかった。 専大の石倉俊二監督は、「前半最初は予想外の朝大の早いディフェンスにてこずった」。タイトヘッドPRの木原三四郎キャプテン(4年、東福岡)は、「開幕戦の硬さがあった。前半なかばから修正ができてきた」。石倉監督が就任後、取り組んできたセットプレーで朝大を圧倒し始める。 19分、専大がゴール前右のラインアウトからモールを押し込むと、FL丹治好晴(4年、東海大相模)が押し込み仕留める(5-7)。さらに20分、リスタートから朝大陣で専大インサイドCTB小材光騎(4年、専大玉名)がパスカットし、80メートルを走り切り中央へトライ。今春セブンズ日本代表トレーニングメンバーに選ばれたFB新野翼(4年、石見智翠館高)がGを決めて12-7と逆転した。 これで専大はペースをつかみ、ラインアウト起点から26分にNO8大西ひろと(4年、日川)、37分は主将の木原がトライラインを越えて26-3でハーフタイムに入る。