名スカウトが選ぶ本当にドラフトで指名すべき7人
プロ野球のドラフト会議が明日26日に迫っている。早大の155キロ左腕、早川隆久、近大の超スラッガー、佐藤輝明三塁手という投打の大学生2人に人気が集中しそうだが、進学から一転プロ希望に切り替えた中京大中京の154キロ右腕、高橋宏斗ら“高校BIG4“も揃っていて、球団事情や戦略によって指名はバラけそうだ。ヤクルトのスカウトの責任者として、古田敦也や現監督の高津臣吾らを見出した”名スカウト“の片岡宏雄氏に映像を元に「本当に指名すべき7人の逸材」を独自目線でピックアップしてもらった。
プロで通用する投手は早大・早川、トヨタ・栗林、法大・鈴木の3人
新型コロナ禍の異例のドラフトである。春夏甲子園、全日本大学選手権なども中止となりスカウト活動は、通常のシーズンとは大きく様変わりした。プロを志望する“高校生トライアウト“が東西で開催されたのも異例。片岡氏は,「秋の試合を見ただけでは、なかなか判断は難しい。今年はスカウトの腕を試されるドラフトになるかもしれない」と見ている。 まずは、即戦力候補の社会人、大学の投手で、片岡氏の目に留まったのは、トヨタ自動車の栗林良吏と早大の早川、法大の鈴木昭汰の左腕2人だ。 栗林は最速153キロの完成度の高い右腕で名城大時代には大学ジャパンにも選出されている。早川はロッテが1位指名を早々と公表した最速155キロ左腕。木更津総合高時代から甲子園で、その投球術が評価されたが、大学の4年で力強さが加わった。この秋は明大戦で17奪三振完投、法大戦で13奪三振完封している。鈴木も常総学院のエースとして甲子園で活躍、法大では最速153キロを投げるまでに成長した。 「栗林は、大学出(名城大)の社会人にしてはノビシロを感じる右腕。馬力がありボールに力がある。変化球も一通り投げるし、短いイニングでも使えそう。社会人でトップ級の評価を受けるのもよくわかる。何かをつかめば一気に化けそうである。早川は高校時代から気になっていた左腕だ。テンポと制球、センスが目につき、キャッチャーとの呼吸が抜群だった。いわゆる打てそうで打てないボールだっが、そこに大学4年で力強さが加わった。まだ球離れのバラつきが気になるが、左腕が成功する鍵の変化球にキレがあり、2桁とは言えないが1年目から計算のできる即戦力だろう。 私は左腕では法大の鈴木を評価する。腕を振れるし、右打者のアウトコースにもボールの出し入れができる。横浜DeNAの今永は、鈴木よりももうひとつ上のキレがあったが、左不足のチームには最適だと思う」