竹田麗央が年少3位で初の年間女王を戴冠「メジャー初優勝もできて濃い1年だった」 来季は米ツアーに挑戦
◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス 最終日(10日、千葉・グレートアイランドC=6769ヤード、パー72) 今季&通算8勝の竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)が初の年間女王に輝いた。21歳222日での達成は年少3位の記録。メルセデス・ランクで2位につけていた2022、23年の年間女王の山下美夢有(みゆう、加賀電子)が今大会で単独4位以下に終わることが決定したため、残り2戦での逆転の可能性が消滅し、竹田の女王戴冠(たいかん)となった。 竹田は地元・熊本で行われた4月のKKT杯バンテリンレディスでツアー初優勝を挙げた。翌週のフジサンケイレディスも制し、史上4人目の初優勝からの2週連続Vを達成。勢いは止まることなく、5月に3勝目、8月に4勝目を飾ると、ここから一度もトップを譲ることなくシーズンを駆け抜けた。 圧巻は秋の国内メジャー2連勝。ゴルフ5レディスを制して迎えたソニー日本女子プロ選手権でメジャー初制覇を達成すると、9月末の日本女子オープンでは圧倒的な飛距離を武器にメジャー2連勝を果たした。直後には、来季米ツアー参戦をかけた最終予選会(12月)にも登録した。 11月の米ツアーを兼ねたTOTOジャパンクラシックでは6ホールに及ぶプレーオフを制し、8勝目。最終予選会に行くことなく、来季からの米ツアーの2年シードを獲得した。 データ面でも際立っていた。今季のドライビングディスタンスは262・54ヤードで全体1位。パーオン率は77・52%(1位)とパワーと正確性を武器にした。前年の課題だったリカバリー率62・23%(55位)は今季、69・77%(7位)に上昇。オフのタイ合宿で先輩の小祝さくら(ニトリ)と重点的に強化したというアプローチの成果で、スコアをまとめた(※今季のデータは全て前週時点)。 獲得賞金額は単年では史上最高額となる2億5263万16円。今週の開幕前には「初優勝もできて、メジャー初優勝もできて、濃い1年だった。最後までしっかり自分のプレーをして、3試合とも良い成績で終われるように頑張りたい」と話していた。今大会では3週ぶり、今季4度目の予選落ちを喫したが、今シーズンのツアーの主役は竹田麗央だった。来季からは米ツアーで持てる力を存分に発揮する。 ◆竹田 麗央(たけだ・りお)2003年4月2日、熊本・合志市生まれ。21歳。6歳の時、母の影響でゴルフを始め、熊本国府高1年時の19年九州ジュニアで優勝。1993、94年の賞金女王・平瀬真由美は母の妹で叔母にあたる。21年11月のプロテストに合格し、翌年からツアー参戦。今年9月のソニー日本女子プロ選手権でメジャー初制覇。日本女子オープンでメジャー2連勝を飾った。趣味は野球観戦。166センチ。家族は両親と兄、弟。 ◆年間女王の年少記録(1988年ツアー制施行後※2020―21年季までは賞金女王) ▼1位 山下美夢有 21歳103日(22年) ▼2位 上田 桃子 21歳156日(07年) ▼3位 竹田 麗央 21歳222日(24年)
報知新聞社