【菊花賞】前走の「上がりと着順」にツボあり 東大HCの本命はコスモキュランダ
クラシック最終戦
今週日曜日、京都競馬場でGⅠ・菊花賞が行われる。今年はフルゲート18頭が登録。二冠を目指すダノンデサイルに対し、トライアルを制したアーバンシックやメイショウタバル、古馬混合の条件戦を勝ち上がったシュバルツクーゲルやヘデントールなどが挑む形となった。 【2024菊花賞】注目の予想はここからチェック! クラシック最終戦を飾る本レース。「最も強い馬」の称号を得るのはどの馬か。今回は過去10年のうち、阪神開催の21、22年を除いた京都開催8年分のデータから迫っていきたい。
上がり重視
<菊花賞 上がり3ハロン別成績> 1位【5-4-1-3】勝率38.5%/連対率69.2%/複勝率76.9% 2位【2-3-1-2】勝率25.0%/連対率62.5%/複勝率75.0% 3位【1-0-2-6】勝率11.1%/連対率11.1%/複勝率33.3% 4位以下【0-1-4-108】勝率0.0%/連対率0.9%/複勝率4.4% 菊花賞は3000mという距離、3コーナーの坂を2回超えるというコース形態もあり、道中はゆったりとしたペースで脚を溜め、後半の末脚勝負という形になりやすい。昨年の勝ち馬ドゥレッツァも外枠から11秒台のラップを刻んで逃げを打ったが、道中でハナを譲り、上がり3ハロン最速で差し返すレース内容だった。上がり最速をマークした馬は【5-4-1-3】、連対率約7割と素晴らしい成績だ。 前走の上がりについても速い方がよく、前走上がり2位以内なら【7-4-5-39】。前走が重賞だった馬に限ると【6-4-3-15】、さらに3着以内だと【6-4-3-10】複勝率56.5%まで信頼度が高まる。該当するのはコスモキュランダ、ショウナンラプンタ、アーバンシック。トライアルで見せた末脚は本番でも生きてくる。 <菊花賞 前走着順別成績> 1着【4-2-4-34】勝率9.1%/連対率13.6%/複勝率22.7% 2着【2-4-3-10】勝率10.5%/連対率31.6%/複勝率47.4% 3着【2-1-0-13】勝率12.5%/連対率18.8%/複勝率18.8% 4着以下【0-1-1-62】勝率0.0%/連対率1.6%/複勝率3.1% 続いて前走の着順に注目する。前走4着以下の馬は3着に入ることも難しく、今年も前走好走した馬から選ぶべきだろう。 レース別に詳しく見ていく。まずは最多5勝を挙げる神戸新聞杯組。その1着馬が【2-0-1-2】、2~3着馬は【3-3-1-8】。4着以下は【0-0-1-33】で好走例が16年エアスピネルのみ(神戸新聞杯5着→菊花賞3着)。今年はメイショウタバルとショウナンラプンタを上げ、4着以下のメリオーレム、ミスタージーティー、ビザンチンドリーム、ウエストナウは明確に減点となる。 次はセントライト記念組(新潟開催の14年除く)。全体成績は【1-2-2-27】と凡走が多いが、直近の19、20、23年はいずれも馬券圏内の馬を輩出している。なお菊花賞が阪神代替開催となった21、22年はどちらも勝ち馬がセントライト記念組だった。 ただしこちらは勝ち馬が【1-0-0-4】。全て5番人気以内に推されたにもかかわらず、15年にキタサンブラックが勝利したほかは16年ディーマジェスティ2番人気4着、17年ミッキースワロー3番人気6着、18年ジェネラーレウーノ4番人気9着、20年バビット3番人気10着と敗れている。一方、2着馬は【0-1-2-2】と悪くない。 3着以下【0-1-0-21】は17年クリンチャーの2着があるだけ。この年は不良馬場で勝ち時計3分18秒9と非常に特殊な条件だったため(京都開催での勝ち時計は大体3分3秒~3分6秒に収まる)、外れ値といっていい。0秒7離されたエコロヴァルツ、(条件戦を挟んではいるが)6着だったアスクカムオンモアも評価を下げる。 条件戦組についても検討する。前走1勝クラス勝利は19年メロディーレーンの1例。12番人気5着と健闘しているが、この馬は阪神芝2600mでレコード勝ちという長距離実績があった。前走を逃げ切って1000m距離延長となるノーブルスカイには手が出ない。 前走2勝クラスは1着馬【0-1-3-23】、2着以下【0-0-0-3】。好走馬4頭は全て前走芝2200m以上のレースだった。今回該当するのはピースワンデュックとアドマイヤテラ。特に前走阿賀野川特別は【0-0-2-0】で、2桁人気からの激走例が2度ある。ピースワンデュックは面白い存在だ。 前走3勝クラス勝利は【1-0-0-1】。昨年のドゥレッツァが勝ち、18年グローリーヴェイズが12番人気5着と善戦している。シュバルツクーゲル、ヘデントールも侮れない。