使うタイミングが難しい!? クイックシフターは、どんなメリットがある?
ライバルとしのぎを削るサーキット走行では、コンマ何秒のわずかな差が勝敗を大きく左右することも珍しくありません。そんなとき、クイックシフターが装着されていればクラッチを握らなくてもよいので操作が簡単になり、タイムロスやシフトミスが減りライディングに集中できます。 前述のように、クイックシフターはレーシングマシンのために開発された機能であることがわかります。しかし、クラッチを握る必要がなく左手の負担を減らせるため、ツーリングで疲れを軽減できるメリットもあります。 とくに渋滞でクラッチ操作を繰り返すシーンではその効果を実感できるので、ツーリングだけでなく普段の街乗りでもクイックシフターはありがたい機能といえるでしょう。 そして3つ目のメリットとして、バイクにやさしい機能であるという点が挙げられます。
シフトチェンジの際に、ライダーの操作ミスによりエンジンの回転差が生じて衝撃が大きくなり、クラッチや変速機にダメージを与えることがあります。しかし、クイックシフターが装備されていれば、スムーズなシフトチェンジが自動でおこなわれるので、ミッションへの負荷を少なくすることが可能です。 その結果、トラブルを未然に防いだり、寿命を延ばすことにもつながり、バイクにやさしい機能といえるでしょう。 ※ ※ ※ クイックシフター搭載車は、非搭載車に比べて車両価格が高くなりやすい傾向にあります。ただし、メーカーによってはオプションでクイックシフターが用意されているモデルもあるほか、社外メーカーのカスタムパーツで後付けすることも可能です。 なお、シフトチェンジの際のエンジンの点火カットのタイミングなど、セッティングには専門的な知識が求められます。そのため、バイクの構造やメンテナンスに詳しくない人は、クイックシフターが標準装備されたモデルを購入するか、信頼できるショップに取り付けを依頼したほうが安心といえるでしょう。
Peacock Blue K.K.