【フル電動化への前奏曲】復活はすぐそこに ホンダ・プレリュードの歴史をたどる
2代目から「デートカー」の代表モデルに
鮮やかなレッドのプレリュード・コンセプトが、7月11~14日にイギリスで開催されるモータースポーツ・イベント「グッドウッド・フェスティバル of スピード」でヨーロッパ初公開されるという。ちなみに、JMSでお披露目されたモデルは目にも眩いホワイトだった。 【写真】歴代プレリュードとホンダ・プレリュード・コンセプトの画像はこちら (116枚) 初代プレリュードは、1978年にデビューした。ホンダとしては久々に登場したクーペで、日本車では初の電動サンルーフを採用するなど、いわゆる「スペシャリティカー」という立ち位置だった。全長は4mあまりのコンパクトサイズながら、ロー&ワイドなプロポーションも独特だった。 だが、当時のシビックをクーペ化したようなデザインが今ひとつインパクトに欠けたのか、日本では注目されたわりにはヒットしなかった。むしろヨーロッパなど海外での人気が高く、多くが輸出仕様となった。 1982年、ラヴェルの「ボレロ」をBGMとしたTVコマーシャルとともに、2代目プレリュードが登場。当時流行していたリトラクタブル・ヘッドランプや低いボンネットなど、スポーツカーと見紛うかの伸びやかなプロポーションは女性からも人気を集め、大ヒットモデルとなる。プレリュードは、スペシャリティカーから「デートカー」へと進化した。 当時はプレリュード以外にも、トヨタ・ソアラを頂点に、トヨタ・セリカや日産シルビアなどが人気を集め、スペシャリティカーは若いクルマ好き(とくに男性)が手に入れたいモデルの代表格となっていった。 3代目プレリュードは2代目の正常進化版として1987年に登場し、その人気を持続した。だが、折からのバブル景気崩壊や、クルマのトレンドがミニバンやSUVに移行していったことでスペシャリティカーの人気は薄れた。それでもプレリュードは1991年に4代目、1996年に5代目と進化を続けたが、時代は振り向いてくれなかった。 2001年に5代目プレリュードは販売を終了し、ホンダのラインナップから姿を消した。