「太陽光発電の設置を義務化」小池都知事が定例会見5月27日(本文1)
まずはエネルギーの安定確保が重要
次のポイント、2番目の項目であります。こちらはエネルギーの安定に向けました対策について、2点大きな点がございますので、お伝えをいたします。まず1点目が、住宅などへの、等への、太陽光発電設備の設置義務化についてであります。ご承知のように世界は今、これまでにないエネルギー危機に直面しているわけです。それによって社会構造が変革、変化し、さらには大きな目標と掲げているその先の脱炭素化でありますが、その方向に向けて、都は今週24日にエネルギー等対策本部を立ち上げたところです。 取り組むべき課題は本当に多岐にわたります。数多くあります。中でも、まずはエネルギーの安定確保が重要になってまいります。その対策として、今、画面に出ておりますように、電力を減らすH、創るT、蓄めるT、まとめてHTTの取り組みを加速させてまいります。 都はかねてから2030年のカーボンハーフを目指しているわけでございますが、EUも、今回のロシア危機、直撃しているところでありますけれども、同じように2030年に向けた目標で、「REPowerEU」という計画を5月の18日に公表いたしております。ロシアのウクライナ侵攻に伴ってのエネルギー危機、その現状を打破する。それとともに脱炭素化の道筋をつくる、そのための強力な内容となっております。 ちょっと中を見ますと、公共の建物だけではありませんで、全ての新築住宅に太陽光発電設備の設置を義務付けるなどの戦略、これを強化したものとなっております。いろんな時系列はありますけれども、太陽光発電の設置の義務化というのはEUでも、今、進みつつあるということです。
新築住宅の約50%が義務化対象に
都におきましては、先ほど申し上げました電力を創るという、2番目のTですね。この観点で、新築の住宅について太陽光発電の設置の取り組みを推進していくということです。去年の10月から環境審議会で、この制度の検討を開始していただいておりまして、今週、中間のまとめが出されたところであります。 この対象者、制度の対象者ですが、延べ床面積で年間2万平米以上の住宅やビルを建築する事業者の方々、この数はだいたい50社程度になると見込まれております。この結果、新築住宅の約50%が義務化の対象になるという計算になります。 また、その事業者がどの建物に太陽光発電を設置するかなどは、柔軟に決定できる仕組みとなっておりまして、また、日照条件。日陰のところで太陽光発電というのは効率が悪い、もしくは稼働が悪いということになりますし、また住宅購入者の意向にも配慮することができるような仕組みになっております。 結果として、これは発電する家となるわけですね。例えば標準的な戸建ての住宅に4キロワット設置した家の場合を例に取ってみますと、月々の電気代はそれによって7700円減る、年間では9万2400円お得になるという計算になります。4キロワットだと、だいたい設置費用が約92万円、そういうことは、年間9万2400円のお得ということですと、10年間で、これが、この10年で賄うことができるという計算になります。すでにある補助金も活用すると、それはすなわち40万円の補助ということになりますので、結局のところ合わせ技で、約6年で元が取れるという計算になってまいります。 また、災害時には家電製品とかスマホの充電器が自宅で利用できるという、防災面のメリットもあります。もちろん、これは脱炭素にも貢献をするわけです。これ、分かりやすく申し上げると、4キロワットの太陽光発電の設置で、CO2の削減効果は杉林約2000平方メートル分、何に当たるんだろう、あとで申し上げます。かなりの面積に当たると思いますが、CO2の吸収量に相当するということになります。 住宅は言うまでもありません、一生のうちで最大のお買い物になるわけですが、いろんな工夫ができます。例えば太陽光発電がリースなどによって初期費用は0円で済むというものがあったり、太陽光の設備が民間ビジネスと連携しながらっていうような手法も、さまざまあります。今回の新たな制度では、こういったさまざまな手法も利用できるように検討してまいりたいと考えています。