【大学野球】明大・吉田匠吾が外丸撃ちで慶大に先勝 リーグ戦初本塁打に「新鮮というかうれしい気持ち」
◆東京六大学春季リーグ戦第6週第1日▽明大5―0慶大(18日・神宮) 明大が先勝した。1点リードの7回2死一塁、途中出場の吉田匠吾内野手(3年=浦和学院)がリーグ戦初本塁打となる右越え2ランを放つ活躍を見せた。 打った瞬間、ベンチが沸いた。1―0で迎えた7回裏。吉田が慶大・外丸東真(3年=前橋育英)の甘い真っすぐを捉えると、打球はライトスタンドに飛び込んだ。「光弘(帆高、2年=履正社)が塁に出てくれて、かえすというよりもつなぐという意識」で放ったリーグ戦初本塁打は、明大の勝ちを大きくたぐり寄せる一発になった。 7回表の守備から途中出場。その裏2死走者なしから光弘が左前安打で出塁し回ってきた打席。明大は初回に小島大河捕手(3年=東海大相模)の二ゴロの間に1点を先制したが、その後は慶大・外丸に抑え込まれ、リードはわずか1点の苦しい状況だった。田中武宏監督(63)も試合後、「終盤に入って出てきた甘いボールを逃さず、吉田がよく苦しいところで打ってくれた。自分が相手だったら(あの場面での一発は)相当こたえるなと思う」と目を細めた2ランで試合の流れを決定づけた。 3年生でようやく出たリーグ戦初本塁打。吉田自身は打った瞬間の歓声などは聞こえなかったと言うが、「新鮮というかうれしい気持ち。ベンチに戻った瞬間みんなが『よくやった』と言ってくれたことが一番うれしかった」と笑った。 田中監督も「練習の時から元気にやってくれている。(今日の本塁打で)チームの士気も余計上がったんじゃないかな」と話すチームのムードメーカー。浦和学院時代は投手、遊撃手などを経験。だが、明大ではチーム事情により昨秋から一塁を守っている。慣れない守備位置ではあるが、「任されたポジションなので、一生懸命死ぬ気でやっている」と話した吉田。勝ち点の懸かる19日に向け、「調子に乗らず、今できることをやる」と気を引き締めていた。(大中 彩未)
報知新聞社