「クロエ」に猛ダッシュで駆け込み、「リック・オウエンス」の荘厳さに圧倒される 2025年春夏パリコレ日記Vol.3
コレクションは、「WWDJAPAN.com」も「ヴォーグ ランウエイ(VOGUE RUNWAY)」も56ルックしか掲載していませんが、実際は出るわ出るわの117ルック!!(多分)。フィナーレだけで8分という驚異的な物量です。
「リック・オウエンス」らしい超コンケープドショルダーのジャケット軍団、レザーのショーツにブラトップ&チュールのマント軍団、シンプルなフーディー軍団、柔らかなストレッチコットンを切り裂いたボディコンウエア軍団など、100人を遥かに超えるモデルたちは10人程度の隊列を組んで、同じキーアイテムとスタイリングながら微妙に異なるスタイルを纏います。なんか未来の地球の縮図を見ているようでしたね。同じ民族の中でも、それぞれは微妙に異なっている。そして、それぞれの民族は結構異なっている。でも、そんなさまざまな人たちが「リック・オウエンス」というショーのもとに集まっているように、1つの地球で暮らしている。そんなメッセージを送っているように思えました。
こうなると、 リック様は完全に神ですね(笑)。荘厳なコレクションでした。
藪野:「リック・オウエンス」は、先のメンズでも同じテーマで白をベースにした約200人の軍団によるショーを行い、団結のメッセージを発信していました。その時は綺麗に隊列を組んだ10の“部族“が順に登場するといった感じで、同じグループは皆同じデザインをまとっていましたが、今回は同じグループでもディテールなどで変化をつけていましたね。モデルはパリのファッションスクールの先生や生徒、そしてリックと親交のある人々が務めているので、年齢も体型も人種もさまざま。その光景は、まさしく異なる人々が共生する世界であり、リック様の表現力にまた圧倒されました。
ラグジュアリーなラウンジ空間で「ザラ」×ピラーティの世界観を堪能
ここからはまた手分けして、僕は「ザラ(ZARA)」とステファノ・ピラーティ(Stefano Pilati)のコラボコレクションのローンチパーティーへ。会場に入ると、そこに広がっていたのは薄暗いラグジュアリーなラウンジのような空間。モデルが出てくるということだったんですが、スタッフに確認しても、何時から登場するかは分からず。ステファノが今回キャンペーンモデルを務めたジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)と一緒に来場したので、そろそろルックを着たモデルも出てくるのかなと待っていたのですが、一向に現れません。せっかく来たので、美味しいご飯とドリンクでエネルギーチャージさせていただき、次のショーに向かいます。