「中国産白菜?販売しない」…韓国・大手マートが取り組む「産地の状況確認のうえ安定供給」
【10月01日 KOREA WAVE】韓国で白菜の価格が急騰する中、大手マート3社は産地契約を通じて、市場より安い価格で供給している。政府が輸入した白菜は販売しない方針だ。大量のキムチを漬ける「キムジャン」シーズンを前に、大手マートはキムチ用の白菜が供給不足に陥る心配や、今後の価格の急騰はないとみている。 イーマートは、10月2日まで「新世界ポイント会員」を対象に、カットされた白菜を6960ウォンで販売している。市場価格より安く販売できるのは、白菜を大根やズッキーニなどと同様に必須野菜と見なし、年間を通じて安価に提供するEDLP(Every Day Low Price)戦略商品として管理しているためだ。 イーマートの関係者は「白菜の相場は秋白菜の収穫量にかかっている。8月中旬から9月初旬にかけて定植された秋白菜は、猛暑の影響で生育が悪く、さらに豪雨により収穫量が減少している」と述べた。 さらに「産地直送により安定的に供給量を確保するために努力をしているが、昨年に比べて量が減る可能性もある。しかし、各地域に野菜バイヤーを常駐させ、産地の状況を確認しながら相場より安い価格で販売できるよう努めている」と続けた。 ホームプラスもキムジャンのシーズンに向けて様々な対策を講じている。同社関係者は「全国各地で産地を確保し、供給に問題がないよう努めている。しかし、今年は豪雨や猛暑の影響で作柄が良くなく、秋白菜の出荷までの不足分を補うため、春白菜や早生品種の白菜を増やす」と強調した。 ロッテマートも産地契約栽培を通じて白菜を確保しており、市場価格より安い価格で販売できるとしている。 しかし、3社ともに中国産の輸入白菜を販売する予定はないという。業界関係者は「中国産白菜に対する消費者の好みがはっきりしているため、大手マートではなく、食品素材や包装キムチの製造会社に供給される可能性が高い」と話した。 今年の夏は猛暑や豪雨、干ばつが重なり、白菜の作柄が悪化し、価格が急騰している。 韓国農水産食品流通公社(aT)によると、全国の伝統市場、大手マート、農協ハナロマートで調査した9月27日時点の白菜の小売価格は9963ウォンで、前日(9680ウォン)に比べて2.9%上昇した。 これを受け、韓国農林畜産食品省は9月初旬から新鮮な白菜の輸入を検討し、初回分として16トンを国内に搬入した。今後も輸出国の状況や国内の白菜作柄を考慮し、輸入量を追加で確保する。 韓国で中国産の白菜をめぐっては、2021年に不衛生な方法で白菜を漬け込む動画が拡散したことがある。このため、韓国食品医薬品安全処は、10月1日から製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法「HACCP(ハサップ)」の基準を適用した業者で生産された白菜キムチのみを輸入すると発表した。 食薬処は2021年からHACCP認証を申請した白菜キムチの海外製造業者のうち、中国53カ所、ベトナム1カ所の計54カ所を輸入食品HACCP適用業者として認証している。これらの業者は、2023年に国内の白菜キムチ輸入量(27万4000トン)の約91%(24万9000トン)を占めており、今年末には約97%以上を占めると見込まれている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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