「そもそも選手寮って何?」 プロ野球ルーキーの入寮が連日のニュースだが…第一人者が解説
東大卒の元ロッテ投手で、現桜美林大教授の小林至氏(56)が自身のYouTube「小林至のマネーボール」を更新。プロ野球の新人選手の入寮するニュースが連日報道されているが、「そもそも選手寮って何?」をプロ野球ビジネスの第一人者が解き明かした。 まず選手寮の“寮費”は、朝晩の食事が付いて、月4~5万円くらいが相場だという。 小林氏は「一流の栄養士がいて食事はうまい。風呂はジェットバス、サウナ付き。最高の環境」と説明した。 今はどこも6畳くらいの1人部屋。 2016年に福岡県筑後市に移転したソフトバンクの「若鷹寮」は24時間使える室内練習場があり、カメラも24時間稼働。「防犯もあるが動作解析にも利用できる」という。 門限は午後10時~10時半くらいで、門限破りには罰金(1000円程度)。常習者にはかつてもっと多額の罰金を科したり、先輩等の鉄拳制裁もあったが、現在はほぼない。 小林氏は「今はコンプライアンスが厳しいので事前に文書化して契約してかないといけない」と明かした。 寮生活は高卒なら5年、大学・社会人が2年が目安だが、結婚したら退寮。独身でも成績次第では交渉次第で早めに退寮できる。 寮文化は日本特有で、大リーグにはない。マイナー選手も基本は個人の自由で「求められれば球団がフォストファミリーを斡旋してホームステイを選べる」という。 日本でも寮廃止が議論されるが、とくに高卒選手の親などは「寮に入れて欲しい」と要望が多い。 小林氏は「日本は寮生活を通してチームの一体感を育んだり、社会人としての基本を学ぶが、選手が寮を拒否したとき、強制できなるか分からない」と説明した。 それを踏まえ、「これからは選択制になるんじゃないかな」と入寮も希望した選手だけになっていくだろうと予想した。