教育虐待は地方でも多発…多くの親が洗脳される“受験商売”の怖いカラクリ
地域でコミュニケーションが取れていれば、近所でたとえば公立中学に行き、公立高校行って楽しく学校に通っているとか、良い子に育ってなんていう情報が入る状態にあれば、中学受験がすべてではないと思える。ところが今は、都会の場合は隣の子がどこの学校に行っているかも知らない。塾やネット上で得られた情報にあおられ、家計はカツカツだけれども、子どものためになんとかしようみたいな考えも生まれてくる。 生活がカツカツの中で高い学費を払うとなると、「この夏で人生決まるんだ!」くらいのことを思わないと、それだけの大金を出すつじつまが合わなくなってしまう。子どものほうも、情報源は学校の友達か塾ですから、そこで得られた情報を信じてしまいます。地域の中のコミュニケーションの分断が今の中学受験熱に拍車をかけているとも言えるなと、僕は考えています。
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宮本 さおり :フリーランス記者