【富士山女子駅伝】帰ってきた不破聖衣来「駅伝に出たい思いが増した」3年間の苦闘/アラカルト
<全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)>◇30日◇富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場(7区間43・4キロ) 3年ぶり出走となった拓大エースの不破聖衣来(4年=健大高崎)が、学生最後の駅伝で大学史上最高の4位に貢献した。 最長10・5キロのエース区間、5区で6人抜き。33分51秒を記録し、区間賞となった大東大のサラ・ワンジル(2年)に6秒差の区間2位と快走した。2~3年時は故障に悩まされながらも、復調を示す走りが28年ロサンゼルス五輪を目指す道のりを明るく照らした。 ◇ ◇ ◇ 【不破聖衣来の苦闘】 ◆21年12月 京都市の競技会で臨んだ1万メートルで、当時日本歴代2位30分45秒21をマーク。全日本大学女子選抜駅伝では5区で10人抜き。従来の記録を1分54秒更新する32分23秒の区間新記録。五十嵐利治監督は「羽が見える。富士山まで飛ぶんじゃないかと思った」 ◆22年4月 シーズン初レースの日本学生個人選手権5000メートルで12人中最下位。同監督から1月に右アキレス腱(けん)周囲炎が判明したことが明かされた ◆同年5月 拓大女子陸上部のツイッター(現X)で日本選手権1万メートルの欠場を発表。股関節周りの右梨状筋故障による調整不足が理由。同種目の世界選手権出場が絶望的となる決断ながら、同監督は「不破聖衣来の将来のことを考えて欠場する判断をしました」 ◆同年9月 日本学生対校選手権で145日ぶりの復帰レース。1万メートル優勝 ◆同年12月 全日本大学女子選抜駅伝を欠場 ◆23年1月 全国都道府県対抗女子駅伝に群馬でエントリーしたが欠場 ◆同年12月 10月の全日本大学女子駅伝に続き、全日本大学女子選抜駅伝も欠場 ◆24年4月 記録会で22年10月以来、約1年半ぶりに実戦復帰 ◆同年9月 日本学生対校選手権で1万メートル7位に入り「練習の過程を考えると納得いくレースになった」 ◆同年10月 2年ぶりの駅伝出場となる全日本大学女子駅伝で「年々、走りが思うようにいかなくなった。2年間走れず、駅伝に出たい思いが増しました」