戦力アップ成功!? J1夏の補強評価ランキング1~10位。充実したスカッドを作り上げたのは?
苦しいのは間違いないが…。納得できるMFの補強
6位:名古屋グランパス 【IN】 • ホセ・カラバリ[オールウェイズ・レディ(ボリビア)/新加入] • 徳元悠平[FC東京/期限付き] • 菊地泰智[鳥栖/新加入] • 相馬勇紀[カーザ・ピア(ポルトガル)/復帰] • 重廣卓也[FCソウル(韓国)/復帰] 【OUT】 • 久保藤次郎[鳥栖/期限付き] • 相馬勇紀[町田] • 行德瑛[長野/期限付き] • 酒井宣福[山口/期限付き] • ターレス[徳島] • 米本拓司[京都/期限付き] • 藤井陽也[KVコルトレイク(ベルギー)/完全移籍 苦しい戦いが続いているのは間違いない。しかし菊地泰智、徳元悠平の加入や重廣卓也の復帰により、名古屋グランパスは個人でも保持を作れるようになりそうだ。センターフォワード(CF)への上のパスとカウンターを押し出していきたかったが、CFが収められない場合の攻撃方法の構築に苦しんだことが、今の順位にいる理由の1つだろう。下からの前進を作り出しながら、上のパスを散らすことができれば、もっと勝利を積み重ねることができただろう。 下からの前進のほとんどを担っていたのが森島司だった。そこに菊地が加わることにより、森島の負担は格段に下がるだろう。 サガン鳥栖での活躍を見れば、彼の獲得は納得できる。センターハーフ(CH)でも攻撃的MF(OMF)でもセカンドトップ(ST)でもプレーすることができる。コンパクトなターンも、ライン間で受けることも、ラストパスの供給も得意としている。また名古屋の最大の強みでもあるロングカウンターも鳥栖時代に見せていた。守備も自分のスペースを守りながらマーカーに出ていく器用さも持ち合わせているので、守備強度も落ちることはないだろう。十分すぎるほどの戦力を有しているだけに、新加入選手と現戦力の組み合わせによって、勝利を重ねることはできそうだ。
2人だけでも十分! 最大の補強は復帰した最強FW
5位:横浜F・マリノス 【IN】 • ジャン・クルード[アル・ナスル(UAE)/新加入] • 西村拓真[セルヴェットFC(スイス)/復帰] 【OUT】 • 村上悠緋[徳島/期限付き] • ナム・テヒ[済州ユナイテッドFC(韓国)] • 植田啓太[相模原/期限付き] • 實藤友紀[仙台/期限付き] • 吉尾海夏[済州ユナイテッド(韓国)/期限付き] • 吉田真那斗[大分/期限付き] 多くの選手を補強することはなかったが、何よりも西村拓真の復帰は横浜F・マリノスにとってなくてはならないものになった。北海道コンサドーレ札幌の大﨑玲央、京都サンガF.C.のラファエル・エリアスと並び、西村拓真も救世主と表現しても良いのではないだろうか。 [4-2-3-1]のトップ下を主戦場とするのだが、彼は様々な場所に顔を出し、味方の前進やサポートを手助けしていく。味方と繋がりながら出口を作っていくため、味方に時間とスペースを貯金することができる。さらにその運動量を存分に生かして、ラインブレイクも行いながらフィニッシャーにもラストパサーにも、崩しの導入にも絡んでいくことができる。だからこそ、マリノスは速さを選択するための攻撃の土台を取り戻すことができた。 ハイプレスのところでも、西村拓真がプレスのスイッチャーになることで、守備の足並みが揃うようになった。2度追いを当然のようにこなすだけでなく、カバーシャドウも上手く、1人で2人消せるプレッシングは確実に後ろの選手たちを助けている。 過密日程で苦しんだシーズンだが、ここにきてマリノスは見事に復活を遂げた。